米フロリダ州にあるボーイングの施設=9月(ゲッティ=共同)

 【ニューヨーク共同】米ボーイングのストライキを巡り、同社のオルトバーグ最高経営責任者(CEO)は1日、ストを続ける組合員に対し会社側が新たに提示した38%の賃上げを含む労働協約案を受け入れるよう求めた。「今こそ団結し、事業の再建と世界最高の航空機の提供に集中する時だ」と強調した。4日に投票が予定される組合員の判断が焦点となる。

 オルトバーグ氏が組合員に宛てた声明をボーイングが公表した。オルトバーグ氏は「私たちを頼りにする多数の人がいる」とし、新協約案に賛成するよう訴えた。

 10月31日に会社側が提示した案は38%の賃上げのほか、1万2千ドル(約180万円)の一時金支給といった待遇改善策を盛り込んだ。同月23日に35%の賃上げと一時金7千ドルなどの案が組合投票で拒否されたことを受け、上積みした。

 ストを巡っては9月12日、組合執行部が会社側と暫定合意した25%の賃上げを柱とする労働協約案を、当初目指していた40%の賃上げ要求に届いていないとして組合員が否決。翌13日からストに突入した。