スポニチ

写真拡大

 ◇NBA グリズリーズ108ー128ロケッツ(2024年10月23日 トヨタ・センター)

 NBAグリズリーズの河村勇輝(23)が、開幕2戦目となった25日(日本時間26日)の敵地ロケッツ戦に途中出場。日本人4人目そしてBリーグ初のNBA選手誕生となった。いきなりNBA初アシストを決めたが、チームは逆転負けを喫した。

 プレシーズンマッチで存在感を示して2WAY契約を掴み取った河村。チームのケガ人の影響で開幕戦からベンチ入りが、出場機会は得られなかった。開幕2戦目もベンチ入りを果たした。

 歴史的瞬間は104ー123とリードをされた最終クオーター残り3分34秒。出場する際はいつも通り一礼して日本人4人目となるNBAのコートに立った。

 残り1分14秒でディフェンスリバウンドからパスを受けるとドリブルで運んで、ドライブインからゴール下にカッティングするジェイレン・ウェルズへノールックパスでNBA初アシストを決めた。

 開幕2連勝を狙うチームは、エースのジャ・モラントが前半から鋭いドライブインなどで65ー59と前半リードして折り返した。しかし第3Qに逆転を許すと、勝ち越すことが出来ずに逆転負けで今季初黒星を喫した。

 今夏のパリ五輪では1試合平均20・3得点、3・3リバウンド、7・7アシストという素晴らしい数字を残した。特にフランス戦では29得点7リバウンド6アシストの大活躍。日本は歴史的1勝とはならなかったが、21世紀以降の五輪の試合で25点以上5リバウンド以上5アシスト以上を記録する史上4人目の快挙を達成。9月にグリズリーズと「エグジビット10」契約を結んだ。

 現地時間10月1日に「17番」を背負ってキャンプイン。キャンプでは、英語通訳をつけずにチームに馴染んで多くのコミュニケーションを取っていた。「やれるという感覚が凄く強かった」と手応えも感じていた。

 プレシーズンマッチでは5戦全てに途中出場して、絶品のノールックパスで全米を驚がくさせるなど平均3・4得点、4・2アシストという数字を残して、19日(同20日)に2WAY契約を勝ち取った。

 ≪過去のNBAでプレーした日本人選手たち≫

 NBAで最初にプレーしたのは2004年の田臥勇太(現・Bリーグ宇都宮)だった。2003年からNBAのサマーリーグに参加。2004年にサンズと契約して開幕ロスター入り。その年の開幕戦で日本人初のNBA選手としてコートに立ってプレーした。

 2018年には渡辺雄太(現・Bリーグ千葉J)がネッツのサマーリーグに参加。その後、グリズリーズと2WAY契約。開幕5戦目となったサンズ戦で日本人2人目のNBAデビューとなった。

 翌年の2019年には八村塁(現レイカーズ)が日本人初のドラフト1巡目指名でウィザーズに入団。日本人初の開幕戦先発出場してダブルダブルを記録した。

 そして今回、2WAY契約を結んだ河村が日本人4人目そしてBリーグ出身では初のNBA選手誕生となった。