「イノウエ戦は理に適っている」中谷潤人の圧巻防衛でトップランク社長が夢の対戦実現へ意欲 2025年開催も「可能性がある」
中谷は減量苦もあり、近い将来に階級を上げそうだ(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext
10月13、14日の両日で東京・有明アリーナを舞台に、プロボクシングの7大世界戦興行が開催された。日本人王者のタイトルマッチが中心となったビッグイベント、2日目のメインではWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(M.T)がペッチ・ソー・チットパッタナ(タイ)を6回TKOで下し、2度目の防衛を果たした。
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2日間で行われるという異例の興行での“大トリ”を任される形となった中谷は、周囲からの期待に見事に応える試合内容を展開している。そして、この試合でも中谷が圧倒的な強さをみせたことで、国内外のボクシングファンが待ち望む夢の対戦実現への可能性がさらに高まったと、米国メディアが報じている。
ボクシングサイト『BOXING SCENE』は現地時間10月19日(日本時間20日)、米トップランク社の社長であるトッド・デュボフ氏のコメントを伝える特集記事を配信。中谷の防衛戦を現地で観戦したデュボフ氏が、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥と中谷の対戦に前向きであると報じた。
同トピックでは、「トップランク社のトッド・デュボフ社長は、東京で行われた2日間にわたるタイトル戦の祭典の締め括りで、ジュント・ナカタニが22回目のノックアウトにより自身の戦績を29勝0敗に伸ばした試合を見て、ボクシングファンを興奮させること間違いなしと確信したようだ」と振り返っている。
また、同じくトップランク社のボブ・アラム会長が今年9月、井上が防衛を果たしたTJ・ドヘニー戦後、来年アメリカでの井上対中谷の一戦の構想を語るも、同メディアは「その当時、同社の関係者からはアラムの希望が時期尚早との声があった」と回想。その上で、「しかし、デュボフがナカタニの実力を目の当たりにした今、夢の対決の可能性はますます高まっている」と綴っている。
そのデュボフ氏のコメントとしては、「ナカタニは素晴らしかった。彼は印象的な成長を見せている」とバンタム級王者の強さを称えている他、「もし彼とイノウエが戦うなら、それは理にかなっている。2025年に実現する可能性があると思う」として、来年での対戦実現を示唆したことも紹介している。
試合毎にその強さによって評価を高める26歳のファイトが、デュボフ氏の心に響いたと言えるのかもしれない。そして、「モンスター」の対角線に立つ中谷の姿を見る瞬間も、そう遠くはないはずだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]