金森慧さん折紙と一緒に
 - Kei Kanamori

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 現地時間14日、米アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーが、英国ロンドンで第51回学生アカデミー賞の授賞式を開催、デジタルハリウッド大学卒業生の金森慧さんが、卒業制作として発表したフルCGアニメーション作品『Origami』で、アニメーション部門において銀賞を受賞した。

 金森さんが制作した『Origami』は、正方形の紙がさまざまな折紙の生き物に折られていく様子を描いたフルCGアニメーション。正方形からあらゆる形状に変形し、広げれば元の正方形に戻るという折紙の特徴を、土から生まれ土に還る「生命」と重ねた作品で、デジタルハリウッドによると、日本の教育機関の学生による日本作品の受賞は初だという。(※金森さんよりアカデミーへ確認したところ、日本の作品(日本の学校出身の方)が受賞するのは今回が初となる)

 金森さんは、小学校1年生で折紙を始め、高校時代に折紙とCGの数学的な造形感覚の共通性に惹かれたことがきっかけで、CGと映像の道に進むことを決め、デジタルハリウッド大学に入学した。

 今回の受賞について、金森さんは「『折紙』という日本文化をテーマにした作品が、世界のアカデミーの舞台で評価いただけたことを大変嬉しく思います。折紙は私の創作活動の原点であり、この作品はこれまでの集大成のようなものでした。これまでの学生生活を支えてくださった家族や友人、自由学園の皆様、デジタルハリウッドの皆様、応援してくださったすべての方に心より御礼申し上げます。この受賞が、日々作品制作に励む学生たちにとって少しでも勇気となれば嬉しいです」とコメントしている。

 受賞作品はすべて、第97回アカデミー賞の短編映画部門の選考対象となることが決まっている。(編集部・入倉功一)