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 巨人・阿部監督が阪神の第36代監督に就任した藤川新監督との対戦を心待ちにした。現役時代は何度も名勝負を演じた2学年下のライバル。全体練習を見守った東京ドームで「直接俺と球児が対決することないからね」と冷静だったが「年が明けて、どういうチームにしてくるか楽しみにしてます」と語った。

 19年9月24日、自身の現役最後となった甲子園での阪神戦では、代打で起用され藤川と対戦した。オール直球勝負をしてくれた右腕から右翼ポール際に大ファウルも放ったが、最後は空振り三振。思い出の打席を振り返り「月日がたつのは早いね」と懐かしむ。通算の対戦成績は53打数9安打、打率.170で0本塁打と抑え込まれたが、08年の北京五輪、09年のWBCではともに日本代表の一員で戦った盟友でもある。

 阿部監督は就任1年目の今季に見事にリーグ優勝を果たしたが、同戦は12勝12敗1分けの五分だった。9月末まで優勝を争い、セ・リーグで唯一、勝ち越せなかった宿敵だ。名将の岡田監督からバトンを受け継ぐ藤川阪神は、リーグ連覇へ向けて最大のライバルとなることは間違いない。

 あす16日に本拠地でDeNAとのCSファイナルSが開幕する。勢いに乗るDeNAが相手に決まったが「どっちが来ても、やることは一緒だから」と静かに闘志を燃やした。(川島 毅洋)