タクシー運転手の「年収」はどれくらい? 「1000万円超え」を目指せる場合もあるって本当なの?

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タクシー運転手の年収がどれくらいなのか、気になる方もいらっしゃるでしょう。タクシー運転手のなかには、年収1000万円以上を稼ぐ人もいるようです。 そこで今回は、タクシー運転手と民間企業の年収比較や、タクシードライバーの給料体系について解説します。タクシー運転手で年収1000万円を目指すためのポイントについてもご紹介しているため、参考にしてください。

タクシー運転手の平均年収

総務省統計局の2023年「賃金構造基本統計調査 」によると、タクシー運転手の平均年収は418万9900円です。一方で、民間企業の会社員の平均年収は459万5000円となっており、タクシー運転手の方が少なめの結果となっています。
しかし、タクシー会社によっては、平均年収が500万円以上のところもあるようです。タクシー運転手は、給与体系や労働時間によって給料の差が大きくなる可能性があります。そのため、平均年収より多く稼げるケースもあるでしょう。
 

タクシー運転手の給与体系

タクシー運転手の主な給与体系は、表1の通りです。
表1

固定給制 ・基本給+各種手当+賞与など、決められた給与が支払われる
・民間企業のサラリーマンに近い給料体系 完全歩合制 ・売上×歩率で給料が決まる
・営業売上が大きいほど給料が増える、完全成功報酬型の給料体系 基本給+歩合給制 ・固定給制と完全歩合制を組み合わせた給料体系

※筆者作成
多くのタクシー会社で採用されている給料体系は、基本給+歩合給制といわれています。売上が少ない場合でも基本給が確保されており、売上を伸ばすための努力が報われる仕組みで、バランスの取れた給料体系といえるでしょう。
固定給制は、民間企業のサラリーマンと同様の給料体系と考えてください。売上に関係なく一定の給料が支払われるため、売上が少ないケースでも安心して働けるでしょう。ただし、どれだけ売上を伸ばしても、支払われる給料が変動する可能性は少なくなります。
完全歩合制は、売上に対して一定の歩率をかけて給料が決まる、完全成功報酬型の給料体系となっています。自分の努力によって売上が増加した場合は給料に反映されるため、やりがいを感じるドライバーもいるでしょう。ただし、売上が少ないと、その分給料が減る可能性もあるため、自分自身の努力が大きく影響します。
 

売上トップのドライバーは1000万円を超えるケースもある

固定給を採用しているタクシー会社であれば、1000万円を目指すのは難しいと考えられます。しかし、歩合制を導入しているタクシー会社であれば、1000万円を目指せるケースもあるようです。
ただし、年収1000万円を超えるには、稼ぐコツやポイントをおさえる必要があります。例えば、乗客が多いスポットや競合が少ないエリア、効率よく稼げる時間帯を見つけるなど、稼ぐための研究を日々欠かさないことが重要になるようです。
また、道路状況の把握や電車の運行状況など、タクシーの利用に直結する情報を収集することで、的確な判断ができ、売上増加につながる可能性があります。
毎月安定した売上を得るためには、リピート客の獲得も重要となるようです。リピート客の獲得には運転のテクニックだけでなく、丁寧な接客も必要となる可能性があります。そのため、「次もこのドライバーにお願いしよう」と思ってもらえるような対応を心がけるとよいでしょう。
 

タクシー運転手の平均年収は418万9900円。しかし、歩合制の場合は1000万円以上を目指せる可能性もある

タクシー運転手の平均年収は、418万9900円です。厚生労働省の資料によると、民間企業の年収よりも低いですが、歩合制の場合は1000万円以上を目指せる可能性があります。
ただし、タクシー運転手は会社によって給料体系が異なるため、完全歩合制の場合は、売上に大きく左右されて思うように稼げない場合もあります。「基本給+歩合給制」を採用する会社を選択することで、バランスよく稼げるようになるでしょう。
 

出典

総務省統計局 e-Stat 政府統計の総合窓口 統計で見る日本 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)2023年
国税庁長官官房企画課 令和5年分民間給与実態統計調査 調査結果報告 (15ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー