Photo: 武者良太

顔トラ、フルトラも純正オプションで実現できます。

各社のXRヘッドセットが次々とリニューアル。HTCもVIVE Focus 3(2021年登場)をベースに一部機能を強化した「VIVE Focus Vision」を発表しました。

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VIVE Focus 3発売当時、僕はVIVE Focus 3を踊りたくなっちゃうほど画質がいいVRと称しましたが、あれから3年ちょっとの年月がたってから登場したVIVE Focus Vision。さあ、どんな部分がパワーアップしたでしょうか。

VIVE Focus 3+アイトラッキング+MR=VIVE Focus Vision

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片目2.448×2,448ピクセルのLCDパネルを採用。メーカー曰く両目で5K解像度のディスプレイの映像を、フレネルレンズでユーザーの眼に届けVIVE Focus Vision。リフレッシュレートが90Hz、視野角が120度というのはVIVE Focus 3と同じです。

追加要素、その1はアイトラッキングセンサーを内蔵したこと。従来は別売りオプションでしたが、VIVE Focus Visionは標準搭載です。IPD調整(レンズ間の距離を調整する機能)も自動で行なってくれます。

対応アプリ次第ですが、Apple Vision Proのような視線入力や、PSVR2のようなフォービエイテッドレンダリング(ユーザーの中止している部分を高解像度で表示、それ以外を低解像度で表示する機能)にも対応するでしょう。VRアバターの眼を滑らかに動かすこともできますね。

その2は、カラーパススルー用の2眼RGBカメラと深度センサーの搭載です。VIVE Focus 3と違ってカラーですよ、カラー。特定の場所にディスプレイやオブジェクトを配置できる空間コンピューティング的な使い方もプッシュしていたので、2024年現在におけるXRヘッドセットにはなくてはならない機能といえそう。

画質が改善したかどうか、正直いって確認できず

Photo: 武者良太

日本で開催されたメディア向け発表会でVIVE Focus Visionを見てきましたが、2眼のパススルー用RGBカメラを除き、VIVE Focus 3とほぼ同じデザインです。装着感も、コントローラーを使ったときの感覚もVIVE Focus 3と一緒。多くの方が気になるであろうVR画質は...微に入り細に入りなところまでは確認できませんでした。

一言でいうと、VIVE Focus 3で体感したときと同じ。当時は「めっちゃ高解像だ!」と思ったけど、現在は低価格なモデルでもシャープなルックを実現しているモデルがあるからなー。

Photo: 武者良太

HTCのVIVEシリーズは以前からDisplayPortを用いた有線接続を推してきました。これは無線接続が可能となったVIVE Focusシリーズになってからも同様で、帯域幅が狭く映像が圧縮される無線接続時・USB有線接続より、画質劣化がないDisplayPortの画質を楽しんでほしいというメッセージがあったんですよね。

しかしです。発表会の場で、DisplayPort接続状態のVIVE Focus Visionをかぶるとですね…、見えてきたのがゾンビアポカリプスな荒野が舞台のArizona Sunshineだったんです。ゾンビをヘッドショットしたときの血しぶきで画質のよさを確認してほしいってことなのかな…。そんなのわかるかーい。

現時点で、VIVE Focus Visionの画質は良いとも悪いとも言えません。ゾンビの顔をリファレンスとして判断してはいけません。ご理解ください。

純正オプションの豊富さは魅力。ただし、やや重いか

Photo: 武者良太

ヘッドバンド後部にあるバッテリーのおかげで前後の重量バランスがいいかんじ。ホットスワップ対応でプレイ途中でもバッテリー交換ができるメリットがあります。

Photo: 武者良太

表情を読み取るVIVEフルフェイストラッカーや、足腰の動きをセンシングするVIVEトラッカー(Ultimate) といったオプションで、全身くまなくさまざまな動きをアバターに反映させることができます。純正品としてこれらのオプションを用意しているのは今のところHTCだけなので、表情を含めたフルトラッキング環境を整えたいけど難しそうな設定をするのは面倒だ、という方には、おすすめのXRヘッドセットとなります。

ただ、今どきのXRヘッドセットのなかではちょっと重いかな。公式スペックが公開されていないので詳細は不明ですが、参考までにベースモデルとなったVIVE Focus 3の実測値は785グラムです。大きめの作りだから、フレームサイズの大きなメガネをかけていても難なく装着できるメリットもあるんですけどね。

Source: HTC

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