炊飯器は便利ですが、手放してみるとキッチンのスペースが有効活用できて、手入れもラクになるなどメリットも多いようです。ここでは、整理収納アドバイザーとして、暮らしに役立つ情報や片づけのコツを発信するhanaさんのケースをご紹介。炊飯器を手放なそうと思ったきっかけや、鍋炊飯のコツなどについて語ります。

炊飯器を手放そうと思った理由と、手放すまでにしたこと

炊飯器はとても便利ですが、内釜やフタ、蒸気口などパーツが多く、清潔に使い続けるためにはお手入れが大変だなと感じていた私。また、炊飯器自体も大きいですが、蒸気を逃すために上側を開けておかなければならず、広いスペースが必要なことも難点でした。

【写真】鍋炊飯がラクになる「洗い米」

そこで、長年使った炊飯器の買い替えを検討するタイミングで「炊飯器を手放してみよう」と思い立ったのです。

とはいえ、いきなり炊飯器を手放すのは不安でした。そこで、まずは炊飯器を手元に残しつつ、「鍋炊飯」の練習を始めました。最初は水や火加減が難しく、かためのご飯になってしまったり、焦がしてしまったり…。ですが、調整を繰り返して3回目にはふっくらおいしいご飯が炊けるように!

そして、3か月間鍋炊飯を続け、自信がついたところで、ついに炊飯器を手放す決心がつきました。

炊飯器を手放して感じたメリットとデメリット

炊飯器を手放して最初に感じたのは、キッチンが広々とすっきり片づいたこと。カウンターの上の大きな家電がひとつ減るだけで、こんなにも空間が生まれるのかと驚きました。

また、鍋炊飯は洗うのがとてもラク。使うのは鍋とフタだけなので、細かいパーツを外して洗う必要がありません。食器洗いのついでにサッと丸洗いするだけなので、時間と労力の節約になります。

そしてなにより、鍋だとお米がふっくらツヤツヤに炊き上がり、ご飯がとてもおいしく感じます。家族からも「おうちのご飯がいちばんおいしい!」と言われることが増え、うれしくなりました。

もちろん、デメリットもあります。いちばんは予約炊飯ができないこと。忙しい朝や外出から帰ってきたとき、ご飯が炊けていないことを少々不便に感じることもありました。

ところが、鍋炊飯は浸水さえ済ませておけば、約15分で炊けるので、待ち時間はそれほど長くありません。炊いている間にほかの料理の準備をすれば、15分なんてあっという間。私にとっては大きな問題ありませんでした。また、多めに炊いて冷凍ご飯を常備しておくことで、イレギュラーにも対応できます。

浸水時間を短縮すると、鍋炊飯がより簡単に

鍋炊飯で時間がかかるのが「お米の浸水」。夏場は30分、冬場は1時間程度必要ですが、急いでいるときは難しいですよね。そんなときに私が実践している方法が2つあります。

朝にご飯を炊きたいときは、前日の夜のうちにお米を洗って浸水させ、冷蔵庫で保存しておきます。こうすることで、朝は火にかけるだけでおいしいご飯が炊けます。朝から夕方まで出かける場合も同様、冷蔵庫で浸水させておくと帰宅後すぐに炊飯できますよ。

事前に浸水させたお米の水をきって袋に入れておく「洗い米」も便利。冷蔵庫で保管しておけば、浸水時間を省いてすぐ炊くことが可能になります。

私にとって炊飯器を手放すことで得られた暮らしは、想像以上に快適でした。もし鍋炊飯に興味があったら、まずは炊飯器を手元に残したまま、鍋炊飯を試してみてはいかがでしょうか? 新しい発見や気づきが得られ、すっきりとした暮らしが待っているかもしれませんよ。