木村拓哉(C)日刊ゲンダイ

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 9月15日(日本時間16日)に行われた第76回エミー賞で、真田広之(63)が主演とプロデューサーを務めた『SHOGUN 将軍』が、作品賞や主演男優賞他主要部門のタイトルを総なめにし、米エンターテイメント界を驚かせている。今年5月には、既に第2、第3シーズンの制作も発表されていて、米国テレビ関係者の間では"暫くの間、テレビでは日本の時代劇ブームが続くのではないか"と囁かれている。

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 "テレビ界のアカデミー賞"ともいわれるエミー賞を受賞した『SHOGUN 将軍』の快挙で、芸能関係者の注目がなぜか木村拓哉(51)に向けられている。もし、“あの時”に木村が思い切った決断をしていたら、ロサンゼルスの『Peacockシアター』で、スポットライトを浴びていたのは彼だったかもしれないためだ。

 2021年に「木村が『SHOGUN 将軍』の出演オファーを受けている」と一報を報じたのは、同年4月発売の『女性自身』。同誌は、18年に木村のもとに『SHOGUN 将軍』の出演オファーが寄せられ、木村も前向きに考えてはいたものの、最終的にはスケジュールの調整がつかず出演を断念し、木村の代わりに浅野忠信(50)で調整していると書いていた。

『SHOGUN 将軍』は21年秋にカナダのバンクーバーでクランクインし、真田ら主要キャストは10カ月を超える拘束期間が設けられていたという。当時はコロナ禍だったこともあり、様々なイベントや撮影、ライブ等が中止や延期になったりしていたが、木村のスケジュールを振り返ると、当時は『未来への10カウント』(テレビ朝日系)と『レジェンド&バタフライ』(東映)の2作品の撮影を抱えていたことがわかる。超多忙な人気者ゆえに、木村は出演を断らざるを得なかったのだろう。

■旧ジャニーズ事務所の性加害騒動も重なって木村が置かれた苦しい立場

「事情が事情だけにエミー賞の快挙を知った木村は複雑だと思いますよ。華やかな全米デビューを日本の連ドラ『未来への〜』と引き換えに逃したわけですから。しかもその後の旧ジャニーズ事務所の性加害騒動で、現在はドラマや映画の出演もままならない状態が続いています。あの時、『SHOGUN 将軍』のオファーを受けていたら…と後悔してもしきれない気持ちでしょう」(芸能関係者)

 また、現地を取材してみると、テレビ関係者からはこんなコメントが返ってきた。

浅野忠信は最優秀を逃しましたが、もしこの役を木村が演じていたら、『SHOGUN 将軍』の勲章は1つ増えたかもしれません。というのも、同ドラマのキャスティングにイニシアティブを持っていたのは日本の大手広告代理店だったと言われていましたから、彼等が"日本で最も人気のあるタレント"として製作側に推していた木村が出演していれば、その勢いのまま最優秀助演男優賞を受賞していたかもしれないんです」

 今、ドラマや映画の出演の"次回作"を探していると言われる。芸能界に限らず人生に「タラレバ」はないのだが、ひょっとして『SHOGUN 将軍』の続編に木村が出演する可能性はまだあるのだろうか。

(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)

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