4度目のイタリア優勝で幕を閉じたドイツW杯。前回優勝から24年を経ての偉業達成となったイタリアだが、82年スペインW杯得点王に輝いた選手の当時年俸はいくらだったのだろうか?15日付のガゼッタ・デッロ・スポルト紙はパオロ・ロッシの独占インタビューを掲載、当時を振り返っている。

6得点で大会得点王の座に、そしてバロンドールに輝くなど当時世界最高峰のFWとして君臨したロッシ。所属クラブのユベントスから支払われていた年俸は1億2千万リラで現在のレートに換算すると約2700万円となる。現在、解説者として活躍するロッシは「『もし20年後に生まれていたら・・・』と嘆いた事はないよ。それぞれがその当時の環境下でよりよい人生を送るべきだし。年5万ユーロ(約750万円)あれば充分、銀行口座に2000万ユーロ(約30億円)も蓄える必要もないしね」と明るく語っている。

ガゼッタ紙によると84年のミラン対ローマのチケット代は約1800円、ガゼッタ紙一部約30円とのこと。ユーロ導入後の物価急上昇で「リラの時代が懐かしい」と嘆くイタリア人が多いが、わずか4半世紀でサッカー界の物価も激変している。50歳を迎えたロッシは「お金が増えれば仕事量は減る。お腹が満たされれば空腹感はないからね」と巨大マーケットと化した現サッカー界に警鐘を鳴らしている。