正GKのペトル・ツェホを負傷で欠くチェルシーが、元スウェーデン代表のGKマグヌス・ヘドマンに現役復帰のオファーを提示した。2005年の現役引退後、スウェーデンのテレビ局『TV4』で解説者を務めていたヘドマンは、同局のウェブサイト上で「チェルシーと合意に達した」と発表。セルティックやコベントリー・シティで活躍した守護神が、今シーズン終了までの契約で現役復帰を果たすことになった。

 引退から1年以上が経過するGKを復帰させるほど、チェルシーの台所事情は厳しかった。先月のレディング戦で頭蓋骨を骨折したツェホは、患部に金属プレートを埋め込む手術を行なっており、来年1月まで復帰は不可能。同じ試合で意識不明の状態に陥ったカルロ・クディチーニも、リーグカップのアストン・ビラ戦(8日)で復帰したばかりで、本来第3GKのエンリケ・イラリオがスタメン出場する異常事態が続いていた。

 ヘドマンの獲得で、クディチーニとイラリオのバックアップを手に入れ、何とか体制を整えたチェルシー。しかし、33歳の“解説者”を獲得したジョゼ・モウリーニョ監督も、「引退してからかなり時間が経っており、現時点ではクディチーニやイラリオとポジションを争える状態ではないだろう。しかし、技術的には問題なく、熱意も十分だ。彼のパーソナリティも気に入っている」と語っており、ヘドマンがチェルシーのユニホーム姿でゴールマウスに立つ可能性は限りなく低い。代表通算58キャップを誇るベテランには、その豊富な経験でリーグ3連覇を狙うチャンピオンチームをサポートすることが求められているようだ。