井上尚弥の強打に「ダメだ」 衝撃TKO後の控室で漏れたドヘニーの“肉声”を母国メディアが紹介「右足が使えなくなった」

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井上の猛ラッシュを受け、苦痛の表情を浮かべるドヘニー。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext

 モンスターの強打に、文字通り“腰砕け”となった。

 9月3日に東京・有明アリーナで開催されたボクシング4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチで、4団体統一王者の井上尚弥(大橋)は、WBO同級2位で、元IBF同級王者のテレンス・ジョン・ドヘニー(アイルランド)に7回0分16秒TKO勝ち。圧巻のパフォーマンスで挑戦者を退けた。

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 パワー自慢の挑戦者を井上は危なげなく打ち砕いた。

 立ち上がりは互いに慎重姿勢で静かな展開が続いた。だが、6回に入って、圧力を強めた井上が次々とパンチをヒット。相手の動きに慣れたという終盤には連打を浴びせていった。そして、続く7回、再び連打を浴びせると、ドヘニーは腰に手を当てて棄権をアピール。レフェリーが試合を止め、あっけない幕切れを迎えた。

 前日計量から11キロも増量してきたドヘニーだったが、結果的には井上の強打に沈んだ。力なくコーナーに倒れ込んだチャレンジャーは動けない状態となり、関係者2人の肩を借りながら、痛々しい姿で花道を引き揚げた。

 井上の猛攻によるダメージは深刻だった。ドヘニーの母国メディア『Irish Boxing』は、試合後の控室でトレーナーをはじめとする関係者に状況を説明する本人の様子を紹介。腰と足をダラーッと伸ばした37歳は「腰の上のあたりの付け根の筋肉だ。いきなり右足が使えなくなったんだ。試合に戻ってなんとか押し返そうとしたけど……ダメだった」と苦悶の表情を浮かべた。

 試合後の会見に本人の代わりに出席したプロモーターのマイク・アルタムラ氏は、「6回にパンチが当たり、彼は腰の神経を痛めてしまった。7回にさらに悪化してしまった」と詳細を説明。無念そうな表情を浮かべた。

 試合後に「6、7回から攻めて12回を通して組み立てようというのはあった」と説明した井上。まさにギアを入れたタイミングで、相手をリングに沈めたというわけである。世界が「モンスター」と恐れる偉才の一撃は、やはり半端ではない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]