ウェブブラウザ「Firefox 130」の正式版が公開されました。サイドバーにAIチャットボットを表示する機能が搭載されたり、翻訳機能が強化されたりしています。

Firefox 130.0, See All New Features, Updates and Fixes

https://www.mozilla.org/en-US/firefox/130.0/releasenotes/

◆実験的な機能を試せる「Firefox Labs」にAIチャットボットなどが追加される

Firefox 130では開発中の機能を試すことが可能なFirefox Labsに「AIチャットボット」および「ピクチャーインピクチャーをタブ切り替えで自動的に開く」という2つの機能が追加されました。機能を有効化するには設定画面の「Firefox Labs」タブでそれぞれの設定にチェックを付ければOK。



AIチャットボットの候補は「Anthropic Claude」「ChatGPT」「Google Gemini」「HuggingChat」「Le Chat Mistral」の5種類となっています。



チャットボットを選択すると画面の左側にチャットボットが出現。さまざまなページを閲覧しながらチャットボットに質問することが可能です。



標準で「選択テキストにプロンプトを表示する」オプションが有効化されており、ページのテキストを選択するとAIマークが出現するようになります。AIマークにカーソルをあわせると「要約する」「やさしい言葉にする」「クイズを出す」という選択肢が出て、スムーズにチャットボットを使うことが可能です。



なお、もう一つのFirefox Labsの更新点である「ピクチャーインピクチャーをタブ切り替えで自動的に開く」機能を有効化すると、ムービーの視聴中にタブを切り替えると自動でピクチャーインピクチャーが表示されるようになります。



◆ページの一部のみを翻訳する機能が追加される

Firefox内蔵の翻訳機能がページ全体の翻訳だけでなく、ページの一部のみの翻訳にも対応しました。Firefox 130で対応する言語の数が増えましたが、日本語には対応していません。



◆開発者向けの変更点

・WebCryptoAPIにおいてCurve25519がサポートされました。

・デスクトップ版にてWeb Codecs APIがサポートされ、音声と動画のエンコーダー・デコーダーへの低レベルアクセスが可能になりました。

◆その他の変更点

・Linux版にてページ上部へスクロールした際のオーバースクロールアニメーションが有効化されました。

また、Firefox 130には複数のセキュリティバグフィックスが含まれています。

なお、次期メジャー版となる「Firefox 131」は現地時間の2024年10月1日にリリース予定です。