チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は、4−0で勝利したワトフォード戦(11日)でハットトリックを達成したFWディディエ・ドログバを「世界一のストライカー」と、手放しで称賛した。

 自身の3得点に加え、前線でコンビを組むアンドリー・シェフチェンコのゴールもアシストするなど、この日の得点すべてに絡んだドログバは、プレミアリーグの得点王争いでもトップに。開幕以来の好調をキープするコートジボワール代表FWのパフォーマンスに、指揮官の表情も自然とほころんだ。

「ディディエのパフォーマンスからは、すべての面での成長を感じる。フィジカルが屈強で、動きは非常にシャープだ。また、空中戦にも強く、守備面での貢献も素晴らしい。まさに絶好調だ。現時点で、彼以上の選手は世界を探してもいないはずだ。出場するすべての大会で点を取っているのだからね。私の知る限り、彼のキャリアで最高の状態だろう」

 さらにモウリーニョは、ドログバの好調の陰には、中盤の構成力の向上があると指摘する。

「中盤の選手の働きが素晴らしい。ストライカーにとって、とても楽な状況を作り出している。ワトフォードはダイレクトプレーを多用してきたが、中盤はしっかりと対処した。守備面でも非常にいい状態だ。安定した戦いが出来るようになった。個人だけでなく、チームとしてのパフォーマンスが素晴らしい。現状には満足している」

 一時は退団も噂されたストライカーの覚醒と、今夏加入したシェフチェンコとバラックを組み込んだシステムの熟成。先週のトッテナム戦ではまさかの敗戦を喫したものの、チームの完成度は指揮官の理想形に近づきつつある。プレミア3連覇へ大きな手ごたえを感じているモウリーニョ。2週間後に控える首位マンチェスター・ユナイテッドとの大一番には、最高のチーム状態で挑むことができそうだ。