セリエA第11節2試合が行われた11日、ACミラン対ASローマの注目の一戦はトッティの2発によりASローマが1−2(アウェイ)で激闘を制した。

贅肉を削ぎ落とした主将トッティがチームに勝利をもたした。前半7分、タッディからのクロスに右足ボレーで先制。1−1で迎えた後半38分、アキラニのラボーナパスにマンシーニが反応、最後はトッティが豪快に頭で合わせ勝負を決めた。相手の一瞬のミスから迅速かつ正確な攻撃を展開したASローマが、敵地で強豪ACミラン撃破に成功した。

シェフチェンコの穴は冬時間に移行した今も埋まらない。ジラルディーノとオリベイラの先発2トップは噛み合わないまま終了。途中交代のインザーギ、ボリエッロによる2トップも空回りとあっては司令塔カカも八方塞がり。この日の得点はMFブロッキのロングシュートによるもので、FW陣の得点欠乏症は快方の兆しすら見せない。一方、積極補強を避け現有戦力の完成度を高めたASローマ。特にトッティ、マンシーニ、アキラニ、タッディで構成される攻撃陣は、ACミランの固い守備陣を幾度となく切り裂いた。ネットを揺らした回数こそ「2」だが、バーやポストを何度も直撃した。

2得点で文句なしのMVPに輝いたトッティは「完全復活?ようやく(本来の力を)発揮出来た」と手応えを語った。トッティの完全復活弾でASローマは3位キープに成功、翌12日に試合を控える首位インテルとパレルモに与えた恐怖は大きい。