ドジャースの大谷翔平【写真:ロイター】

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パワーとスピードを高いレベルで備える難しさの証し

 米大リーグ・ドジャース大谷翔平投手が、日本人初のシーズン「40本塁打、40盗塁」の大記録を達成した。23日(日本時間24日)の本拠地レイズ戦に「1番・DH」で出場。長いMLBの歴史でわずか5人しか達成していない偉業だ。卓越したパワーとスピードを兼ね備えた選手を証明した。

 大谷は0-3の4回先頭、相手の先発左腕タイラー・アレクサンダーに遊前内野安打。1死から二盗を決めた。今季40盗塁で場内から大歓声だ。さらに9回に劇的な40号サヨナラ満塁弾。スーパースターらしくド派手に偉業にたどり着き、本拠地を狂喜乱舞させた。

「40-40」を初めて達成したのは、1988年のホセ・カンセコ(アスレチックス=42本塁打40盗塁)。本塁打を量産するスラッガーと、盗塁を重ねるスピードは長らく相容れないものだったが、身体能力に優れたアスリート型選手の出現で時代は変わった。

 その後、1996年のバリー・ボンズ(ジャイアンツ=42本塁打、40盗塁)、1998年のアレックス・ロドリゲス(マリナーズ=42本塁打、46盗塁)、2006年のアルフォンソ・ソリアーノ(ナショナルズ=46本塁打、41盗塁)、そして昨季のロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス=41本塁打、73盗塁)の計5人が達成した。

 複数回達成した選手がいないことからも、この記録の希少性がわかる。ソリアーノはヤンキース時代の2002年に39本塁打、41盗塁。ボンズは1997年に40本塁打、37盗塁と迫ったものの届かなかった。

 大谷はペースでも群を抜く。過去最速はソリアーノの出場147試合目で、大谷はこの日で今季126試合目。前人未到の45本塁打45盗塁、さらに50本塁打50盗塁も不可能ではない勢いだ。

(THE ANSWER編集部)