毎日同じことの繰り返し。今後の人生、何をして生きていけばいい?【浜田敬子さんが回答】
超高齢社会を迎え、「人生100年時代」といわれる現代。
だからこそ、考えだしたら不安でたまらない、家族や自分の老後の生活。
各分野のスペシャリストが、そんなあなたの不安にそっと寄り添います。
55歳の主婦です。週3日、パートで働いています。結婚、出産、子育て、マイホームの購入と、大きなライフイベントはだいたい終え、やりつくした感があります。「人生100年時代」という言葉をよく聞きますが、今後のことを思うと、この先長いなあ……とため息が出ます。毎日同じことを繰り返すことがつまらなく感じられ、これからの人生、何をして生きればいいのかわかりません。強いて言えば、家族に迷惑をかけないように健康でいることくらいでしょうか……。夫にはとくに不満はありませんし、家族のためにまじめに働いてくれていることに感謝しています。
(55歳・女性)
何もすることがない=自由な時間がたっぷりあるということ。
お悩み回答者
浜田敬子さん
何をしたらいいかわからず、時間を持て余している……ということは、逆をいえば、自由な時間がたっぷりあるということ。子育てなどの「やるべきこと」から解放されて、ようやく自分の時間を取り戻せたと考えましょう。旅行、習い事、趣味、勉強……、やりたかったけど、時間がなくてできなかったこと、ありませんか? これからは、「だれか」や「何か」のためではなく、自分のためだけに時間を使うことを考えてみてください。
これは私の母の話なのですが、ずっと専業主婦でこれといった趣味もなかったのに、子どもたちの独立後、当時流行っていた「冬のソナタ」※に見事にハマりまして(笑)。そこからハングル語講座に通いだし、そこでお友達ができ、最終的にはそのお友達と韓国旅行へ出かけるまでに。それまで家族のためだけに生きてきたような人だったので、母にそんな行動力があったんだとびっくりしましたね。何より、「推し」のパワーはすごいなと(笑)。
すぐに好きなものが見つからなくても、毎朝近所を散歩してみるとか、動画配信サービスでドラマを見まくるとか、何でもいいと思うんです。少しでも興味があったら動いてみることが大事。自分から動くことが苦手なら、「人から誘われたら断らない」というルールをつくっても。イベントでも食事会でも、誘われたら二つ返事で参加してみる。そこから新しい出会いや、やりたいことが見つかるかもしれません。
※ 「冬のソナタ」
雪景色を背景に男女の純愛を描いた韓国ドラマ。2003年に日本でも放送され、「冬ソナ現象」と呼ばれるほどの大ブームに。韓流ドラマ人気の火つけ役といわれている。主演のペ・ヨンジュンも「ヨン様」と呼ばれ、絶大な人気を誇った。
浜田敬子さん
ジャーナリスト。1966年、山口県生まれ。89年、朝日新聞社に入社。『週刊朝日』編集部を経て、『AERA』編集長に就任。前「Business Insider Japan」統括編集長。「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)、「news23」(TBS系)などでコメンテーターを務める。著書は『働く女子と罪悪感』(集英社)など。
だからこそ、考えだしたら不安でたまらない、家族や自分の老後の生活。
各分野のスペシャリストが、そんなあなたの不安にそっと寄り添います。
今回のお悩み/孤独
つまらない毎日と長すぎる老後。何を目標に生きたらいいかわかりません。
55歳の主婦です。週3日、パートで働いています。結婚、出産、子育て、マイホームの購入と、大きなライフイベントはだいたい終え、やりつくした感があります。「人生100年時代」という言葉をよく聞きますが、今後のことを思うと、この先長いなあ……とため息が出ます。毎日同じことを繰り返すことがつまらなく感じられ、これからの人生、何をして生きればいいのかわかりません。強いて言えば、家族に迷惑をかけないように健康でいることくらいでしょうか……。夫にはとくに不満はありませんし、家族のためにまじめに働いてくれていることに感謝しています。
(55歳・女性)
浜田敬子さんの回答
何もすることがない=自由な時間がたっぷりあるということ。
〈自分の時間〉を謳歌して。
浜田敬子さん
何をしたらいいかわからず、時間を持て余している……ということは、逆をいえば、自由な時間がたっぷりあるということ。子育てなどの「やるべきこと」から解放されて、ようやく自分の時間を取り戻せたと考えましょう。旅行、習い事、趣味、勉強……、やりたかったけど、時間がなくてできなかったこと、ありませんか? これからは、「だれか」や「何か」のためではなく、自分のためだけに時間を使うことを考えてみてください。
これは私の母の話なのですが、ずっと専業主婦でこれといった趣味もなかったのに、子どもたちの独立後、当時流行っていた「冬のソナタ」※に見事にハマりまして(笑)。そこからハングル語講座に通いだし、そこでお友達ができ、最終的にはそのお友達と韓国旅行へ出かけるまでに。それまで家族のためだけに生きてきたような人だったので、母にそんな行動力があったんだとびっくりしましたね。何より、「推し」のパワーはすごいなと(笑)。
すぐに好きなものが見つからなくても、毎朝近所を散歩してみるとか、動画配信サービスでドラマを見まくるとか、何でもいいと思うんです。少しでも興味があったら動いてみることが大事。自分から動くことが苦手なら、「人から誘われたら断らない」というルールをつくっても。イベントでも食事会でも、誘われたら二つ返事で参加してみる。そこから新しい出会いや、やりたいことが見つかるかもしれません。
※ 「冬のソナタ」
雪景色を背景に男女の純愛を描いた韓国ドラマ。2003年に日本でも放送され、「冬ソナ現象」と呼ばれるほどの大ブームに。韓流ドラマ人気の火つけ役といわれている。主演のペ・ヨンジュンも「ヨン様」と呼ばれ、絶大な人気を誇った。
浜田敬子さん
ジャーナリスト。1966年、山口県生まれ。89年、朝日新聞社に入社。『週刊朝日』編集部を経て、『AERA』編集長に就任。前「Business Insider Japan」統括編集長。「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)、「news23」(TBS系)などでコメンテーターを務める。著書は『働く女子と罪悪感』(集英社)など。