林業や造園業のプロが愛用する農林器具メーカー「STIHL(スチール)」から、「チェンソーの新時代を切り拓く」プロ向けバッテリーチェンソー「MSA300 C-O」が発売。8月1日に新製品発表会が開催され、同製品のエヴァンジェリストに就任したラグビー元日本代表・畠山健介氏が登壇した。

左から)中山健太郎氏、畠山健介氏

 

STIHLは、1926年にドイツのシュツットガルトにて設立。「自然の中で、自然と共に働く人々の作業をより快適にする」という理念のもと、森林作業に革命をもたらし、約100年にわたって世界のパワーツール市場と技術を常にリードしてきた。1971年以降は、チェンソーの世界販売台数1位を誇るブランドに成長。長年にわたり培われた確かな技術とノウハウ、徹底した品質へのこだわりは、刈払機、ヘッジトリマー、ブロワー、芝刈機など、幅広いパワーツールに応用され、プロユーザーからホームユーザーまで、自然の中でのさまざまな作業ニーズに的確に応え続けているブランドだ。

 

このたび開催された新製品発表会では、まず同社の代表取締役・中山健太郎氏が登場。「新しい歴史が始まる」というフレーズが掲げられた投影資料とともに、STIHLブランドのプレゼンが行われた。23年7月から代表に就任した中山氏は、「MSA300 C-Oを初めて見た時、常識を覆す直感を感じた」と当時を振り返りつつ、STIHLブランドのポリシーと技術を紹介していく。

 

中山氏によれば、従来、バッテリーチェンソーはエンジン式よりもパワー面で劣るというのが業界の通説だったという。だが、MSA300 C-OはSTIHLの技術を結集し、これまでには成しえなかったエンジンチェンソー50ccクラスのパワーと、バッテリーチェンソーならではの使い勝手を両立した、新次元の製品に仕上がっている。

 

最大30m/sのチェンスピードで、中木の間伐作業・枝打ち・玉切り・木材を使用した建築など、あらゆる作業に最適に対応したスペックも特徴的だ。さらに、これまでエンジンチェンソーではなし得なかった低騒音性、さらに振動の影響を低減する防振システムを実装。音に敏感なエリアでの使用も可能とし、都市部の造園業や自治体で作業ニーズも満たしてくれるだろう。

 

また本製品のAP 500 S バッテリーは、従来のリチウムイオン技術を強化したパワーラミネート技術を採用。軽量(2.0kg)でありながら、圧倒的なエネルギー容量(337Wh)を実現している。それに加え、従来のリチウムイオンバッテリーと比較して、充電可能回数は2倍と飛躍的に向上。さらに、雨天や濡れた状態での使用も可能となっている。

 

そんなMSA300 C-Oのエヴァンジェリストに就任したのが、ラグビー元日本代表・畠山健介氏。2015年のラグビーW杯で南アフリカを打ち破った名試合、通称「ブライトンの奇跡」の立役者としての印象が大きかったと中山氏は語る。就任を受けるにあたり「非常に光栄」と話した畠山氏も、「STIHLの信頼を損なうことはあってはならない」と強い責任感を漂わせた。

 

トークセッション後は、畠山氏が実際にMSA300 C-Oを使って大きな丸太をカットするデモンストレーションも。STIHLのロゴ入り防護服を身にまとい、チェンソーで丸太を美しく平行に切断してみせる。イメージ動画の撮影時に「素質がある」と言われたという畠山氏の技術と、MSA300 C-Oの持つ能力を証明するような実演だった。

 

発表会では、コンシューマー向けのバッテリー製品も紹介。家の中や車内などで手軽に使えるハンディクリーナーや、自宅の庭を簡単に手入れできるヘッジトリマーや刈払機も新たにリリースされた。「モノづくりに対する情熱があふれているブランド。ぜひ一度、手に持って使ってほしい」と中山氏がアピールし、畠山氏が自らも一員として「一緒に新しい歴史を作っていきたい」と力強く語ったSTIHLの今後にも注目だ。

 

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