主将としてユーベ(ユベントス)を牽引するFWアレッサンドロ・デル・ピエロが9日、32回目の誕生日を迎えた。イタリア全土から愛されるデル・ピエロの誕生日を現地メディアはこぞって祝福した。

激動の1年だった。前監督カペッロとの確執、控えに甘んじたドイツW杯、そして所属クラブのセリエB降格・・・。だが、逆境にもデル・ピエロの姿勢は一貫していた。判決直後、誰よりも早く「自分はユーベに残る」と宣言したデル・ピエロに追随するかのように、MFネドベド、GKブッフォンも残留を決めた。彼らの残留は、カンナバーロなどの大物が去り解体寸前に追い込まれた名門ユーベに残された唯一の財産であり、爆発寸前のサポーターを抑止するに充分な理由となった。クラブ創設以来初となるセリエB生活を余儀なくされるユーベに先月27日、朗報が舞い込む。イタリアオリンピック委員会による仲裁判決により、ペナルティは「−17」から「−9」に軽減。セリエA昇格が現実味を帯びた翌28日、ユーベ歴代得点記録保持者デル・ピエロが対フロジノーネ戦で“200”の金字塔を打ち立てチームを盛り上げた。

加熱する報道にも常に真摯な態度で応じるデル・ピエロの誕生日を、一斉に祝福した現地メディア。プロ選手の模範であり、カルチョ界の象徴でもあるデル・ピエロ。来年の誕生日はぜひともセリエAで迎えて欲しい。