中川大輔と牧島 輝がバディを組み、江戸の世を珍道中 舞台『きたやじ オン・ザ・ロード~いざ、出立!!篇~』の上演が決定
2025年3月、東京・大阪にて、舞台『きたやじ オン・ザ・ロード~いざ、出立!!篇~』が上演されることが決定した。
演劇界の先人たちの足跡に敬意を払いながら、これからの未来へ。ケレン味とスペクタクル感満載のエンターテインメントを作ることを目的に、ヴィレッヂの若きプロデューサーが立ち上げた“浅まる企画”。その第1弾として、 舞台『きたやじ オン・ザ・ロード~いざ、出立!!篇~』 の上演が決定した。
江戸時代後期から読み継がれ、これまでも映画、漫画、歌舞伎、TVドラマなどにアレンジされてきた名作、「弥次さん」「喜多さん」でもお馴染みの『東海道中膝栗毛』をベースとし、昭和の世話もの(義理・人情・恋愛話)作品をオマージュした新作書き下ろしとなる。
主演の喜多八に中川大輔、バディ役の弥次郎兵衞に牧島 輝の出演が決定。さらに、浅川梨奈、尾上寛之、和田雅成、秋山菜津子、山本 亨らが名を連ねる。
そして作はシライケイタ、潤色・演出はウォーリー木下が務める。今回、中川大輔、牧島 輝、ウォーリー木下による鼎談が行われ、本作への意気込みや期待などが語られた。また、制作にあたって、作を手がけるシライケイタ、プロデューサーの浅生博一のコメントも届いた。
喜多八役 中川大輔 コメント
もともと勧善懲悪ものの作品が好きだったので、今回のお話をいただき、自分自身がその物語の中に入れることを素直に嬉しく思いました。また、ウォーリー木下さんが以前手掛けられた『バクマン。』を拝見した際、原作を大切にしつつも飛躍する演出が素晴らしかったので、今回も見たことのない世界に飛べるのかもしれないと思うと楽しみでなりません。牧島くんとは初共演ですが、先日一緒に十返舎一九先生のお墓参りにも行き、食事や会話もできて濃い時間が持てました。開幕までの半年間で、二人の掛け合いや信頼関係をさらに深めていきたいです!
弥次郎兵衞役 牧島 輝 コメント
今作のベースになっている十返舎一九の『東海道中膝栗毛』は、企画をいただいてはじめて触れました。読んでみると、作品のもつ自由さや作者の遊び心も感じられ、道中の会話やエピソードの中に、今読んでも共感できる面白さがありました。そんな200年以上前の作品をベースに、現代を生きる自分達の感覚を交えながら新しいものを作れるというのは素直に楽しみです。コメディ要素もあるので、「きたやじ」の掛け合いだけでも自然と笑いがおきるくらい、リアルでも中川くんとバディを組んで、まずは一緒に東海道を歩けたらと。舞台のコンビ愛もご期待ください!
潤色・演出 ウォーリー木下 コメント
「ケレン味とスペクタクル感満載の新作を」と依頼いただき、その熱意にまず打たれました。自分の中では人情もの時代劇はあまりやってこなかったジャンルでしたが、作のシライケイタさん、音楽を担当される和田俊輔さん、日本青年館ホールという劇場との掛け合わせは、見たことのないものができる期待感しかありません。『東海道中膝栗毛』が書かれた江戸時代、そしてコロナ禍も移動の制限があったわけですが、そんな中で放浪の旅を続ける「きたさん」「やじさん」の生き方は精神的な自由さを感じさせてくれます。 そこに主演の中川さん、バディ役の牧島さんの若さと強さが加わって、パッションが溢れ出る作品になることも期待しています。そして観てくださる人にとっても、ここじゃないどこかへ一歩踏み出せるような、そんな作品になるように、既成概念にとらわれない演出を考えたいと思っています。
作 シライケイタ コメント
今までショーアップされたエンタメのジャンルはやってこなかったのですが、「だからこそ」と依頼をいただき、自分の中でもチャレンジになりました。『東海道中膝栗毛』をベースに、そこに昭和の世話ものの精神を掛け合わせながら物語を描く中で、浮かび上がってきたのはいつの世も変わらない、人間の感情。人が人を愛する気持ち、妬み嫉みとか憎しみ悲しみはいつの時代も変わらない。人は「あーでもない、こーでもない」と言いながらずっと生きているというシンプルな面白さは、今の人にも響くと思います。戦争や貧困や差別…シビアで複雑すぎる世の中だからこそ、人間の滑稽さ、ペーソスをカラッと面白く、演劇というかたちで届けられたらと思います。
プロデューサー 浅生博一 コメント
本作の構想はこの現代に「世話もの」をやりたい、ということでした。『男はつらいよ』や『水戸黄門』に代表される世話ものは、義理人情、恋愛やさまざまな葛藤をテーマにした話ですが、近年、映像作品や舞台作品などで見る機会が少なくなりました。世の中を見渡すと、人の情がより希薄となり、目を覆いたくなるようなことが増えているような気がします。そんな今だからこそ、大衆娯楽として、心に余裕を持って愉しんでもらえるような作品が必要じゃないかと。そんな中で思いついたのが『東海道中膝栗毛』。 日本人にも馴染みのある「弥次さん」「喜多さん」、今作では「きたやじ」(敢えて)が旅をする、ロードムービー的なフォーマットをベースにすることで、男同士の友情や、旅先で巡り逢う人との交わり、義理人情、恋愛などを描きたいと思いました。思い描く画をかたちにする、作はシライケイタさん、潤色・演出はウォーリー木下さんを迎え、それぞれの個性が光る中川大輔さん、牧島 輝さんに、核となるバディをお願いしました。そして、物語を動かす愉快なキャスト陣、観客の皆様にお届けするスタッフたちと共に完遂いたします。笑いあり涙あり、恋愛アリの物語を音楽を使ってさらにショーアップしつつ、スペクタクル、ケレン味を感じさせるエンターテインメント・ショーを創り上げたいと思っています。