競歩混合リレー専念を発表した柳井綾音 個人辞退で相次いだ心無い声に悲痛な本音「このようなことが少しでも」【パリ五輪】

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柳井はSNSを通じて「批判ではなく応援が私たち選手にとって力になります」と語った(C)Getty Images

 日本陸上競技連盟は7月29日、パリ五輪の女子20キロ競歩に出場予定だった岡田久美子(富士通)と柳井綾音(立命館大学)が出場辞退すると発表した。現地時間8月7日に行われる、男女混合競歩リレーに専念するためであると、辞退の理由を伝えている。

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 だが、辞退することが発表された後、柳井のもとに批判の声が相次いだとして、X(旧ツイッター)上で心境を明かした。柳井は、「今回の20kmWの辞退の件ですが、たくさんの方から厳しい言葉に傷つきました。試合前は余計神経質になり、繊細な心になります。批判ではなく応援が私たち選手にとって力になります。批判は選手を傷つけます。このようなことが少しでも減って欲しいと願っています」と投稿した。

 その投稿の数時間前に、柳井は「今回、男女混合リレーに専念させて頂くことになりました。オリンピックで辞退するということはすごく贅沢だと思いますが、1本に集中してメダルを目指したいと思います。試合は8月7日に行われます!応援よろしくお願いします」と自身のXに投稿し、辞退についての理由と、男女混合競歩リレーへの意気込みを綴っていた。

 多くの批判が挙がったことを伝えた柳井の投稿に対し、ファンからは「自分を信じて頑張ってください」「今回の決断を含めて、心から応援しています」「批判するだけの人は無視して」など、エールのメッセージが送られていた。

 「マラソン競歩混合リレー」はパリ五輪から採用される新種目。男女2人1組でペアを組み、日本からは2組が出場。合計25チームが参加し、マラソンと同じ42.195kmの距離でレースが行われ、男女が交互に約10kmずつを完歩する。

 今回のパリ五輪でも、SNS上において直接、選手本人への誹謗中傷など、さまざまなコメントが送られたニュースなどが報じられ話題となっている。競技結果や、選手の判断等にはたとえファンであれ、意義を唱えるべきではないことは明らか。今回のように、選手自身が苦悩のコメントを発信する事態を招くことは、絶対にあってはならないはずだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]