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●数々のテレビやメディアで取り上げられ、SNSでも話題の『江戸堀焼豚食堂』。人気No.1の「ミックス焼豚定食」を食べてきた。

 オフィスビルが乱立する大阪・肥後橋界隈。駅周辺にはビジネスマンに愛される飲食店が立ち並んでいます。その中でも特に近年話題になっているのが、大阪メトロ肥後橋駅から徒歩5分の場所にある『江戸堀焼豚食堂』。

ランチタイムは満席の人気店

「脇役的存在の焼豚を主役にしたい」という想いで、コロナ禍の2020年にオープンした全国的にもめずらしい焼豚専門店です。数々のテレビで取り上げられ、SNSでも話題に。どんな料理が楽しめるのか、実際に食べに行ってきました。

2種類の味が楽しめる!人気No.1の「ミックス焼豚定食」

「ミックス焼豚定食」1100円

 同店のメインはじっくり煮込んだ「ちゃーしゅー」と、こんがり焼いた「焼豚」の2つ。その2つを同時に味わえる人気No.1の「ミックス焼豚定食」を注文しました。味はプレーン、ネギ塩、タルタルの3種類。小鉢はひじき煮や切り干し大根の煮物など、8種類から2つ選べます。

 初めて訪れたので味は王道のプレーンを、小鉢はなすの煮浸しとタケノコの土佐煮をチョイス。待つこと数分でご飯とスープ、香の物、小鉢2品、メインがのった定食が運ばれてきました。

 まずは、手前の「ちゃーしゅー」から食べてみましょう。

きめ細やかでやわらかな肉質が特徴のブランド豚

 お箸で持ち上げると崩れるくらいトロットロ。豚肉は宮崎県と鹿児島県にまたがる雄大な霧島山麓で飼育された「霧島山麓ポーク」が使われており、脂の甘みと旨味が口いっぱいに広がります。

 バラ肉のブロックを一本一本丁寧にタコ糸でしばり、表面をこんがりと焼いてから下茹で。継ぎ足しのタレで一時間半コトコト煮込み、冷蔵庫でひと晩寝かせたら出来上がり。脂を抜くために”焼く”と”煮る”を何度も繰り返しているらしく、しつこさが全くありません。

 また、提供前に表面をバーナーで炙っているため香ばしさもあります。味付けは醤油ベースの甘めのタレで、とにかくご飯が進む! お米は甘辛いタレに負けないしっかりとした香りと味わいの奈良県産「ひのひかり」を使用しており、お肉との相性も抜群です。

プラス110円で焼豚増しも可能

 焼豚は国産の豚肉を特製のタレに2日間漬け込み、燻製釜を使って弱火でじっくり焼き上げています。さまざまな部位を使っているらしく、この日は肩ロースとバラ肉でした。調理法が違うからか、ちゃーしゅーよりも噛み応えがあり、肉感が強い! とくに肩ロースは赤身が多い分、豚肉本来の旨味が楽しめます。

箸休めにぴったりな半熟たまご

 横に添えてある半熟たまご焼きは、出汁がしっかり効いていてふわっふわ。ガツンとした豚肉を優しい味で包み込んでくれます。

 2種の小鉢は素材の旨味を活かした上品な味。外食だと不足しがちな野菜をしっかり補えて、栄養バランスも完璧です。

 スープにはちゃーしゅーを下茹でしたあとの煮汁を使っているのだとか。丁寧に脂が取り除かれているためすっきりした味わいで、上品な旨味を楽しめます。

一味と山椒で味変も!

京都で132年続く老舗「一休堂」の薬味 [食楽web]

 テーブルに置かれたちゃーしゅーのタレと京山椒、京一味などで味変するのもいいですね。京山椒をかけると爽やかな味わいに。京一味はピリッとした辛さで、食欲が刺激されます。

 焼豚と半熟たまご焼をご飯にのせ、タレと薬味をかけて丼ぶりにするのもおすすめです。

調査結果

 お会計を終えて店を出ようとすると、「午後からもがんばってください」と店員さん。注文を取るときも、料理を出すときも常に笑顔で元気づけられました。人柄が滲み出た優しい定食に、心もお腹も大満足。また行きたいお気に入りのお店になりました。

(撮影・文◎安達春香)

●SHOP INFO
江戸堀焼豚食堂
TEL:06-7410-3092
住:大阪府大阪市西区江戸堀1丁目27-8
営:11:00~21:00(焼豚が売り切れ次第終了)
休:土曜日・日曜日・祝日
https://sites.google.com/view/chasyushokudou/home