アントニオ・カッサーノがカペッロ監督への侮辱発言でチームから隔離されて1週間が経った。一刻も早くこの事態を収拾したいレアル・マドリーのミヤトビッチ、スポーツディレクタ?(SD)は‘カッサーノの謝罪’を望んでいるが、この願いはカッサーノに届きそうもない。カッサーノはクラブやカペッロ監督に対し謝罪するどころか、先週にはイタリアのテレビ番組で、「ローマを離れたのは間違いだった。歩いてでもローマに帰りたい。今僕は世界最高のクラブでプレーしているけれど、ローマを出るなんていう大きなミスを犯してしまった」と古巣ASローマへの想いを未練たっぷりに明かす始末。これに対しミヤトビッチSDは‘Corriere dello Sport Stadio’ローマ版でカッサーノに一つの答えをつきつけた。

「もし、カッサーノがレアル・マドリーの選手として誇りを持てず、うまくやっていけないのであれば、ASローマや他のクラブと話し合うつもりでいる。人にはそれぞれ夢があるし、それは当然のこと。カッサーノは我々と契約しているが、レアル・マドリーは世界でも有数のクラブであり、我々が望んでいるのは、このユニフォームを着てプレーすることに喜びと誇りを持てる選手だ。それに、3シーズンぶりのタイトルを目指す我々にとって今大事なのはチームが一丸となること。それができないのであれば、彼の移籍を視野に入れるし、彼に興味を示すクラブと話し合う用意はある」。

最後通告ともとれるミヤトビッチSDの発言。クラブ側もいよいよ不満分子カッサーノ放出の覚悟を決めたと言える。カッサーノの謝罪か、それとも放出か、カッサーノ問題はまだまだ解決の糸口を掴めないでいる。