5日の対アタランタ戦を2−0(アウェイ)で落としたACミランは、セリエA第10節終了時点で早くも優勝戦線から脱落した。

以前から「ヨーロッパとイタリアで判定基準が極端に異なる」と訴え続けてきたアンチェロッティ監督の不安が的中した。エリア内で起きたMFグルカフへのファウルに一旦は笛を吹いたピエリ主審だが、直後に取り消し。リプレイでも主審の判定は明らかに不可解であり、MFボネーラへのファウルも含め2本のPK“略奪”されたACミランはリズムを崩し沈没。ACミランへの誤審が続く今季の展開に、紳士軍団で知られる名門の堪忍袋の緒がついに切れた。試合後アンチェロッティ監督は「また誤審にやられた。我々に対するミスは目に余る。スキャンダル判決で優遇された?知るか!!」と憮然とした表情で吐き捨てれば、ACミラン公式サイト上も「誤審被害」を糾弾した。翌6日付のガゼッタ・デッロ・スポルト紙はピエリ主審に「4」の採点、最低レベルの烙印を押している。

この日の敗戦で4勝3敗3分となった優勝候補ACミラン。純粋な勝ち点は「15」だが、ペナルティ「8」により実質勝ち点は「7」。勝ち点「24」で首位を走るインテルとパレルモの背中を必死に追い続けたACミランだが、16位に降格した今、彼らの背中は視認不可能となった。