5日のトッテナム戦で1−2の逆転負けを喫したチェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は試合後、不可解な判定を続けた主審のグラハム・ポールを激しく非難。監督と同様に、主審にも説明責任を負わせるべきだと語った。

 早くもシーズン2敗目を喫したモウリーニョは、逆転劇を繰り広げたトッテナムに称賛を送りながらも、試合を過度に演出したとして、ポール主審の判定に苦言を呈した。

「我々は試合の大半を支配していたし、負けるべき試合ではなかったが、トッテナムは死力を尽くして戦った。彼らは称賛に値するチームだ。しかし、このような素晴らしい試合で、なぜポール主審が主役を演じようとするんだ? 試合は選手が主役であって、主審が注目を浴びるべき場ではない」

 モウリーニョが指摘するとおり、ポール主審の判定には公平性を欠くものが多かった。DFジョン・テリーは不可解なイエローカードを受けて退場となり、FWディディエ・ドログバのゴールは取り消された。さらに、MFマイケル・エッシェンにヒジ打ちをしたMFホッサム・ガリが退場処分に問われなかった判定も、ポルトガル人監督の怒りに火をつけたようだ。

「ドログバのゴールが取り消されたシーンにしても、理由は主審にしか分からない。素晴らしい試合展開の中で、チェルシーが2点目のリードを奪える場面だったのだ。それに、攻撃参加していたテリーが、エリア内で相手DFと接触しただけで、2枚目のイエローを受けるなど、まったくバカげた話だ。監督が文句を言う前に、主審が記者会見に応じればいいのではないか? 今回だって、試合に負けたから、主審を非難していると思われるだろう。なぜテリーが退場で、ガリは警告だけで済んだのか。主審が説明責任を問われないのはおかしい。私は敗戦の5分後には、インタビューに答えなければならないのだ」

 この日の敗戦で、首位のマンチェスター・ユナイテッドに勝点3差をつけられただけに、モウリーニョの怒りも大きい。試合をスムーズに運ぶための黒子役が主役になる状況に、監督から非難の声が上がるのも当然。ポルトガル人監督が要求する「主審の記者会見」を検討すべき時期を迎えているのかもしれない。