WBOアジアパシフィック・ライト級、8回1分58秒KO勝ちした保田克也(右)【写真:中戸川知世】

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WBOアジアパシフィック・ライト級タイトルマッチ12回戦

 ボクシング興行「フェニックスバトル118」にてWBOアジアパシフィック・ライト級(61.1キロ以下)タイトルマッチ12回戦が9日、東京・後楽園ホールで行われ、王者・保田克也(大橋)が同級3位プレスコ・カルコシア(フィリピン)に8回1分58秒KO勝ちした。3度目の防衛に成功。他団体王者との統一戦をターゲットに定めた。戦績は32歳の保田が14勝(9KO)1敗、28歳のカルコシアが12勝(9KO)4敗1分け。

 ズドンと一発で仕留めた。サウスポーの保田は8回。セコンドから「左、当たる!」と声をもらって拳を突き出した。左ショートが炸裂。「出したら当たった」。倒れた相手は一度立ち上がろうとしたが、明らかにフラフラ。そのまま腰が砕け、10カウントが鳴った。保田は勝利を喜びつつ、被弾もあった内容に全く満足していなかった。

「素直に嬉しいけど、内容が内容だったので。思い描いていたものとは違った。次に向けての課題ということで前向きに捉えたい。相手は疲れていると思ったけど、パンチが死んでいなかった。ずっと狙われている感じでなかなか行けず、このような形になった」

 陣営の大橋秀行会長も「今日の相手は凄く怖い。パンチがあるし、不用意に立っていると倒される」と危険性を強調。保田は2回にガードの上から浴びたパンチに「初めて効いた」と戸惑い、「あまりいい出来とは言えない」と繰り返した。

 2023年6月の同級王座決定戦で判定勝ち。2度防衛し、世界ランクはWBO9位まで上げた。ジムには1階級下のWBC世界スーパーフェザー級3位・力石政法が移籍。スパーリングで拳を交えたことのある保田は「めちゃくちゃ強い。パンチ力が凄い。かなり刺激になるし、負けじと頑張りたい」と力に変える。

 世界的に層の厚いライト級。世界ランク5位以内に入るのが当面の目標だ。「入らないと挑戦までいけない。そのために他団体のベルトを獲らないと」。ターゲットは日本王者・三代大訓(横浜光)、東洋太平洋王者・鈴木雅弘(角海老宝石)。「他団体との統一戦の方向で行きたい」という大橋会長の後押しを受けた32歳は「残り2つは今年、来年で獲っていきたい」と息巻いた。

(THE ANSWER編集部)