移籍が決定した鎌田大地【写真:Getty Images】

写真拡大

鎌田がクリスタル・パレスに加入

 日本代表MF鎌田大地は今夏の移籍市場でイングランド1部クリスタル・パレスへの移籍が決定した。

 海外メディアは「鎌田大地がプレミアリーグで成功する方法と、それが日本サッカーにどんな意味をもたらすのか」と見出しを打ち、韓国代表FWソン・フンミンの存在により「韓国がアジアサッカーをリードしている印象が強まった」と言及しつつ、鎌田のプレミア参戦が日本サッカーへの評価に変化をもたらす機会となる可能性を指摘している。

 ドイツ1部フランクフルトで欧州サッカー界に名を知らしめた鎌田は、昨季にイタリア1部ラツィオに移籍。マウリツィオ・サッリ体制ではシーズン中盤まで少ない出場機会を余儀なくされていたものの、イゴール・トゥドール監督の就任により、終盤はチームの中心選手として活躍した。不動の地位を築いたが、クラブとの契約延長交渉は破談し、1年で退団することに。そして、フランクフルト時代の恩師オリバー・グラスナー監督のラブコールを受ける形でクリスタル・パレスへの加入が決定した。

 米スポーツ放送局「ESPN」は「鎌田大地がプレミアリーグで成功する方法と、それが日本サッカーにどんな意味をもたらすのか」と見出しを打ち、プレミアに初挑戦する鎌田を特集。フランクフルト時代は中盤からの得点力を発揮していたこともあり、「彼がもたらすエネルギーは、プレミアの激しい試合を戦ううえで非常に重要となる可能性があり、彼の得点力は、昨季に中盤層がわずか1ゴールしか記録できなかったクリスタル・パレスには効果的な補強になるはずだ」と、中盤選手の得点力不足を抱えているチームにとって、鎌田は鍵を握る存在であると強調していた。

「日本サッカー界は、数々のスター選手を輩出してきた。中田英寿はいまだに最大のビッグネームであることに加え、本田圭佑、香川真司、中村俊輔も欧州サッカーで華々しい功績を残し、岡崎慎司はレスター奇跡の優勝に貢献した」とした一方、「しかし、最近ではソン・フンミンという真のワールドクラスの登場により、注目は韓国に移行した。ソンに続き、ファン・ヒチャン、イ・ガンインが頭角を現したことで、韓国がアジアサッカーをリードしている印象が強まった」と説明している。

 日本もMF遠藤航がリバプール、DF冨安健洋がアーセナルで活躍しているが、「あまりスポットライトの当たらない守備陣が主力であるという事実は、日本にとっては不利な状況なのかもしれない」と指摘しつつ、「韓国は紛れもなく最高級であるのに対し、日本は量で補って余りある」とし、鎌田のプレミア参戦により「鎌田と三笘が、日本のアタッカー陣にスポットライトを向ける責任を担う」と言及。鎌田の活躍次第では「アジア最高のサッカー大国が日本であると証明することになるだろう」と、日本サッカーへの評価に変化が訪れる機会であることを主張していた。(FOOTBALL ZONE編集部)