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「免許証の提示のみ」でお金が借りられる!? どんな仕組みなの?

 駐車場などのフェンスやインターネットの広告などで、「免許証だけで借入OK」という消費者金融の看板を見かけることがあります。なぜ運転免許証だけでお金が借りられるのでしょうか。

免許だけで…大丈夫!?[画像はイメージです]

 本人確認を求められる際、提示する顔写真付きの身分証明書は、今ではマイナンバーカードが導入されていますが、それまではパスポートや運転免許証と選択肢が少なく、運転免許証を身分証明書として使っている人は多かったでしょう。

【画像】「えっ…!」これが「“不適切”な免許用の写真」です!(24枚)

 国家資格である運転免許証は、氏名や生年月日、現住所のほか顔写真、免許証の交付日などさまざまな個人情報が記載されており、身分証明書として公的な手続きでも本人確認書類として用いられています。

 そんななか消費者金融の広告では「免許証だけで借入OK」と宣伝するなど、免許証の提示のみで借入が可能だといいます。これは一体なぜなのでしょうか。

 運転免許証をはじめとした本人確認書類は、「顔写真付きの官公庁による証明書類」を指します。

 本人確認を求められる際、以前は顔写真がない健康保険証や年金手帳などの本人確認書類提示でも手続きが可能でした。

 しかし2016年の犯罪収益移転防止法の改正により、顔写真のない確認書類では追加の対応が必要に。

 一方で運転免許証などの顔写真付きの本人確認書類は、従来通り1点のみで本人確認の手続きが可能と認められています。

 ちなみに運転免許証以外の本人確認書類として挙げられるものには、運転経歴証明書やパスポート、マイナンバーカードなど、官公庁から発行・発給された書類で顔写真が貼付られているものが対象です。

※ ※ ※
 
 消費者金融の場合、印鑑や保証人、担保は不要で、条件を満たした上で、運転免許証などの本人確認書類で顔写真と現住所などで自身の身分を証明できれば、お金を借りることができます。

 例えば消費者金融A社の場合では、年齢18歳から74歳の本人に安定した収入のある方、また主婦や学生でアルバイトやパートであっても安定した収入があれば申込みが可能。

 ただし高校生、収入が年金のみの場合のケースでは申込は不可だと説明します。

 必要書類は現住所が記載された運転免許証をはじめとした本人確認書類の提出が必要です。

 なお借入金額が50万円を超える場合、希望の借入額と他社での利用座高の合計が100万円を超える場合だと収入証明書類が必要となります。

 つまり、“免許証1枚のみ”では50万円以下まで借入が可能、といえるかもしれません。

 ほかにも運転免許証はタバコやアルコールなど年齢確認を求められた際の提示や、家やクルマなどの購入ローン、クレジットカードの契約、銀行口座の開設、携帯電話の契約などさまざまな使い道が可能となっています。

 悪用されるリスクもあるため、くれぐれも免許証を紛失しないように気をつけましょう。

免許証の「12桁の番号」はどんな構成でできているのか

 前述の通り、免許証にはさまざまな情報が書かれています。

 またよく見ると免許証の下部に12桁の番号が割り振られていますが、これにはどういう意味があるのでしょうか。

12桁の数字で何がわかるのか?

 まず1、2桁目は、免許証が最初に交付されたときの都道府県の公安委員会のコードとなっており、東京は「30」、大阪は「62」というように数字が割り振られています。

 3、4桁目は、免許を最初に取得した年の西暦下2桁です。1999年なら「99」、2023年なら「23」です。

 これを踏まえて免許証を見てみると、例えば最初の4桁が「3099」なら、東京都で1999年に免許を取得したことが分かります。

 続いて5から10桁目の6つの数字は、各公安委員会が管理するためのもので、各都道府県ごとに重複しない一連の番号が振られています。この数字は個人を特定できる番号となるため、詳細は公表されていません。

 11桁目は、チェックデジットという入力誤りなどを確認するために用いられる検査用の数字です。

 最後の12桁目は、免許証を紛失したなどの理由により再交付を受けた回数を表す数字です。新規取得は必ず「0」ですが、再交付を受けるとその回数に応じて「1」「2」と値が増えていきます。

 このように免許証12桁の数字は、頭の1桁目から4桁目までと12桁目を見ることで、最初に免許を取得した地域と年、再交付の回数を読み取ることができます。