大阪万博の開催される夢洲で発見された「殺人アリ」ヒアリ(写真・Science Source/アフロ)

 強い毒性と攻撃性を持ち、刺された人の死亡例も報告されていることから「殺人アリ」と呼ばれている「ヒアリ」が、「2025年大阪・関西万博」の会場になる人工島・夢洲(ゆめしま)で大量発見されているという。

 環境省のホームページによると、ヒアリは「要緊急対処特定外来生物」に指定されており、「国民生活の安定に著しい支障を及ぼすおそれがある」という。さらに「いったん繁殖してしまうと、根絶はきわめて困難です」とも記されている。

「報道によると、夢洲のコンテナターミナルで約550匹のヒアリが見つかったということです。発見したのはヒアリの調査会社で、コンテナの周囲に置いた薬剤に6月25日、約50匹が集まっていたため、駆除したそうです。

 その後、環境省が調査したところ、さらに同じエリアで約500匹が見つかりました。コンテナターミナルは万博会場から道路を挟んだ位置にあり、環境省も『現時点でヒアリは夢洲に定着していない』という見解を出しているそうですが、万博協会にとってはまたひとつ、難題が発生したというところでしょう」(週刊誌記者)

 夢洲では3月28日、建設工事エリアで噴出したメタンガスに、溶接の火花が引火して爆発し、火災が発生。その後の調査で、4カ所からメタンガスが検出されていたこともわかった。

「この爆発事故では、消防への通報が発生から約4時間半後だったことも『安全軽視ではないか』と問題視されました。そして最近、これまでに少なくとも76回、作業に支障をきたす濃度のメタンガスが発生していたことが明らかになりました。ガス噴出に続いてのヒアリ発見に、吉村洋文大阪府知事が率先していた『小中高校生の無料招待』への反発が、さらに強くなることは必至です」(同前)

 Xでは《それでも子どもたちを強制動員されますか?》《罰ゲーム万博になってきたな》《ヒアリまででたら もう駄目でしょう》《子どもを遠足で強制的に連れて行くとか恐ろしいんだけど》《パビリオン建たない場所は芝生広場にして休憩場所に、って吉村知事言ってたけど最悪やん》など心配の声が殺到していた。

 開幕まで300日を切った万博。楽しみより不安のほうが大きくなっていく。