欧州CLグループリーグ第4戦が各地で行われた1日、「H」組のACミランはホームでベルギー王者アンデルレヒトと対戦、4−1の貫録勝ちを収めた。第4戦終了時点で「H」組はACミラン=10、リール=5、AEKアテネ=4、アンデルレヒト=2。

カルチョの聖地サン・シーロで天才司令塔カカが観客を魅了した。前半7分、FWジラルディーノが倒されて得たPKにキッカーはカカ。冷静に貴重な先制点を決めたカカは同22分、ドリブル突破から右サイドを駆け上がったカフーとのワンツーで早くも2点目。相手DFをカフーに“一瞬預ける”頭脳的プレイでフリーとなったカカが、まるで練習のように難なく決めて2−0で前半を終えた。最大の見せ場は後半11分。相手DF4人と対峙したカカはエリア外左から右足一閃。ボールは相手守備陣を嘲笑うかのようにファーサイド・ネットを揺らした。56分間でハットトリックを達成したカカの大活躍で、ACミランは4−1の圧勝を飾った。

本領を発揮した司令塔カカへの称賛はピッチ外でも同じ。試合後ACミラン監督アンチェロッティは「カカ?現時点で間違いなく世界最高の選手だ。ロナウジーニョを超えているよ」とACミラン入りが噂される昨年のバロンドール選手を引き合いに出して絶賛。翌2日付けの現地紙ガゼッタ・デッロ・スポルト、コリエレ・デッロ・スポルトともに異例の高得点となる「8.5」をカカに贈った。

カカのハットトリックによりACミランは現在3勝1分け、勝ち点を「10」に伸ばし単独首位をがっちりキープ。残りの対戦カード上、“決勝トーナメント進出決定”には至っていないACミランだが、この日の勝利が“当選確実”の文字を鮮明にした。