「誰かが打っても続かない」2戦連続で完封負けの阪神打線に球界OBが懸念「ここまで打てないとは思わなかった」

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当たりが出ずに苦しむ阪神打線。昨年は打率.267を残した木浪も、今季は.208に沈んでいる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 6月12日にオリックスと対戦した阪神。前日は完封負けを喫しただけに、なんとしても一矢報いたいところだったが、2試合連続でオリックス投手陣から得点を奪えなかった。

「若さと温情の融合」2024年6月12日【 阪神 vs オリックス】 佐藤義則の眼

 先発の大竹耕太郎が4回裏に先制を許すと、打線は5回までノーヒット。7回表こそ2アウト満塁のチャンスを作ったものの、打席に立った佐藤輝明は空振り三振。チャンスを活かせなかった。

 9回もランナーを2人出しながら、佐藤輝のファーストゴロでゲームセット。西武相手に3連勝を飾った勢いは消えてしまった。

 交流戦期間中のチーム防御率は2.66となっており、決して悪い数字ではない一方、チーム打率は.217と一向に上向かない。球団OBも、現状の阪神打線を憂いている。

 阪急、オリックスで通算165勝の実績を残し、引退後は阪神の投手コーチも務めた佐藤義則氏が、YouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』を6月12日に更新し、阪神打線に対する印象を語った。

 佐藤氏は現状の打線について「(シーズンが)スタートする前に今年は打てないとハッキリ言ったけど、ここまで打てないとは思わなかった」と話し、昨年との違いについても説明。昨年はチーム全体で多くの四球を獲得したことに触れ、「今季は相手投手が四球を与えてくれないだけに、打っていくしかない。とはいえ、現在の阪神は打つ人が限られている」というように、打線の不振に触れた。

 打線が散発になっている現状について、「なかなか塁上を賑わすことができていない」とも分析。「誰かが打っても続かない」「ランナーが出ても次のバッターがフライを打ち上げる」「チグハグな攻撃になっており、うまくいっていない」と評した。

 また、7回表の満塁の場面で三振に終わった佐藤輝にも言及。原口文仁の代打起用も一つの選択肢だったと前置きしたうえで、「左ピッチャーのボールがバットに当たらない」と、1軍復帰後も佐藤輝の調子は上がっていないと捉えているようだ。

 関西ダービー2連敗となった阪神。同一カード3連敗は避けたいだけに、打線全体の奮起が求められている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]