次期iOSのAI機能はハイエンド端末じゃないと使いこなせないかも？

2024年6月4日 10時0分

Siriはちょっとアホである。

これは悲しい現実であり、今のところSiriはユーザーの簡単な要求でさえ誤解しちゃうようなおっちょこちょいです。

米Gizmodoの年初の予想通り、SiriはAIによってアップグレード予定で、今よりはるかに賢くなることが期待されています。これは昨今のAIトレンドの波によって不可避なことであり、6月10日のWWDC 2024でiPhoneやiPad向けに発表される予定です。

Siriが賢くなると何ができそう？

BloombergのApple専門記者Mark Gurmanが入手した匿名情報によると、Siriがアップグレードされることで、アプリや各種機能のコントロールが今よりも圧倒的にやりやすくなるとのこと。Apple（アップル）社内で設計されたLLM（大規模言語モデル）を基盤としていて、ユーザーのアプリ内のタスクを処理したり、iPhoneの一部を完全にコントロールできるようになるそうです。

あのSiriが、ドキュメントを別のフォルダに移動したり、メールを送信したり、Google PixelのGemini Nano機能のように記事を要約することができるようになるんです。

一部の機能は機種限定？

その他のAI機能もiPhoneに搭載予定で、音声メモの文字起こしや、ウェブページの要約、自動返信、さらに「生成AIによる絵文字」なんかも予定しているそうですよ。一部の機能はデバイス上で処理可能ですが、他の機能はクラウドで処理する必要があります。さらに一部の機能は最新端末、つまりiPhone 15 ProやM4搭載のiPad Proに限定される可能性があるそうです。むむむ。

残念ながら、スタート時にはすべてがAI対応な状態にはなりません。Siriはサードパーティ製のアプリはコントロールできません。また複数のコマンドを同時に理解できないため、例えば音声メモを文字起こししてから誰かにメールで送信したい場合、完全に最初のタスクが完了してから、次のコマンドを入れる必要があります。

AppleはSiriに対して、さらにiPhoneをコントロールする権限を与えようとしているようです。Bloombergによれば、これらのすべての機能は来年の初めまでは利用できないとも報じられています。

iOS 18にはChatGPTが？

さらにAppleはOpenAIと提携するかもしれないという、かなり信頼できる情報も。OpenAIは、ChatGPTを直接iPhoneに導入するための契約をAppleと結んだと報じられています。

iOS 18にはChatGPTが？アップルが再びOpenAIにラブコール

このAppleのOpenAIの契約情報については、前述のMark Gurman記者やThe Informationが匿名情報に基づいて報じました。この契約はOpenAIにとって大きな収益源となる可能性がありますが、BloombergによるとAppleはGoogleと契約を結んで、GeminiをiPhoneに導入する可能性も残しているとのこと。

複雑なAIタスクを利用する場合は、いくつかのユーザー情報はクラウドに送られる必要があります。Appleはこのユーザー情報を同社データセンター内の「Secure Enclave」に保存し、ユーザーに対してAppleがそのデータをどのように利用しているかを開示する「インテリジェンスレポート」を提供する予定だそうです。

いずれにせよ、1週間後のWWDCを刮目して見守ろうではありませんか。