31日のチャンピオンズ・リーグで、宿敵バルセロナと敵地カンプ・ノウで対戦するチェルシー。数々の因縁を生み出し続けるこのカードを前に、ジョゼ・モウリーニョ監督は、バルセロナには「実力派の俳優」が複数いると言い放った。

 FWリオネル・メッシーは、モウリーニョが指摘する「実力派」の急先鋒だ。このアルゼンチン代表は、昨シーズンの決勝トーナメント1回戦で派手な接触プレーを演出し、DFアシエル・デル・オルノを退場に追いやったとして、ポルトガル人監督の批判を浴びた。しかし、この若き“名優”は昨日、「勝つために必要と判断すれば何でもやる」とコメントし、敵将の挑発を意に介す様子もない。

 一方モウリーニョは、バルセロナに移籍した元教え子が「俳優」の仲間入りをしてしまったという。その選手とは、昨シーズンまでチェルシーに6年間在籍したFWエイドゥル・グジョンセンだ。スタンフォード・ブリッジ(チェルシーの本拠)時代には高い評価を与えていたアイスランド人について、モウリーニョは「ダーティーなリーガ・エスパニョーラに毒されている」と指摘しているのだ。

 週末のレクレアティボ戦に3−0で勝利したバルセロナ。先制点となったPKは、グジョンセンが倒されて得たものだった。しかし、このプレーについては、「故意に倒れた」との批判が相次いでおり、グジョンセンには「倒れ屋エイドゥル」のニックネームが与えられている。

 このPKを観てテレビのチャンネルを変えたというモウリーニョは、「エイドゥルのプレーには驚いた。イングランドを離れて3ヶ月で、あんなPKをもらうような選手になるとは…」とコメント。元教え子の「演技派」の仲間入りを嘆いていた。