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 こんにちは。結婚相談所「マリーミー」で代表を務める植草美幸です。設立15年、累計約1000組のカップルを成婚に導いてきました。
 今年2月に放映された、『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)での特集をご覧になられた方もいらっしゃるでしょうか。番組の内容は、当社の婚活中の会員の方々に密着したもので、大変な反響をいただきました。

 本連載では、特に男性向けの恋愛や婚活のノウハウを、婚活最前線の現場からご紹介いたします。もしあなたがモテたいと思うなら、結婚したいのならば。実績に裏打ちされた自信がありますから、覚悟してついてきてくださいね。

婚活市場で無双できそうな男性が、なぜ?

 今回のテーマは、最近SNSで論争のタネとなりがちな“ハイスペ弱男”についてです。恋愛市場ではもとより、婚活市場でも無双できそうな彼らが、なぜ“弱男”状態に陥ってしまうのでしょうか。

 多角的に問題を捉えることは可能ですが、原因として最初に疑うべきは「ママ」。

 母親がどんな存在で、現在までどのような関係性でいるのか。言葉を選ばず言えば、マザコンであること、すなわち精神的な自立を親子ともども果たせていないことが、弱男化の原因であるケースが非常に多いのです。

 この“マザコン”問題が深刻なのは、当人たちには一切その自覚がないことです。稼ぎがあるばかりに、「親子仲が良いだけ」「親孝行なだけ」と、客観視できぬまま勘違いを続け、ドツボにはまる人が後を絶ちません。

◆「ブスだし品格もないし教養もない」と婚約者を一蹴する母

 とはいえ、言葉を尽くした抽象的な説明より、具体的なエピソードの方が納得感を抱いていただけるでしょうか。私が過去に戦慄した、とある元会員のお母様の発言から紹介します。

「ブスは嫌なんですけど……もっと綺麗な子はいないんですか? 孫までブスになったら困るんです」

 息子さんは40歳くらい、お相手の女性は一回り以上年下の26〜7歳ほどで、年齢や経歴など、男性側が事前に提示されていた希望条件をすべて満たした、奇跡的な女性でした。

 いくら医者とはいえ、この年齢差を許容されるには、スマートな振る舞いの容姿端麗な男性でないとなかなか成婚には至れません。この方は「医者」という肩書き以外は、正直大きなアピールポイントはありませんでした。

 そうした状況のなか、やっとのことで巡り会えた貴重な女性と、初めての挨拶で顔を合わせるなり、即「嫁失格」の判を母親が押すのです。

「顔がマズければ、服装も趣味が悪い。主人と話す様子を見ていても、教養や品格をまったく感じられない。おまけに近眼だなんて、ありえません。息子は外科医なのだから、目が命。孫が近視を引き継いでしまったら、外科医になれないじゃありませんか。主人は東大出の学者で、息子は医者です。こんなひとつもいいところがない女性とは、釣り合うわけがありませんから、結婚は認めません」

 ちなみに挨拶の日程よりも前にあった女性の誕生日には、男性本人ではなく母親から、「若い女性にはなにを贈ったらいいかしら」と、相談を受けました。買いに行くのも母親で、男性はお膳立てされたプレゼントを渡すのみ。

 そんな息子はもちろん母親の傀儡ですから、母親にダメ出しされるなり、当日中に交際終了を申し出ました。

◆息子に嫌われたくないから、相手の女性を“いびる”

 次の事例は、ラジオに寄せられたとある女性からの相談を紹介します。

 相談者の女性は、26歳の公務員。20歳から交際を続けているというお相手は、29歳の弁護士で、実家も弁護士事務所とのこと。

 交際6年にして、初めてお相手の実家でご両親と対面したそうです。終始和やかなムードで会話は弾み、つつがなくお開きとなるかと思いきや、彼がお手洗いに立ったタイミングでお母様からこんな爆弾が。