世界ヘビー級4団体統一戦、オレクサンドル・ウシク(左)が判定勝ちした【写真:ロイター】

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史上初の世界ヘビー級4団体統一戦

 ボクシングの世界ヘビー級4団体統一戦が19日、サウジアラビア・リヤドで開催され、3団体統一王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)とWBC王者タイソン・フューリー(英国)が激突。ウシクが2-1(115-112、114-113、113-114)の判定勝ちを収め、史上初のヘビー級4団体統一を成し遂げた。9回にダウンを奪い、歴史的快挙となった。

 世界のボクシング界が大注目の一戦。日付が変わり、現地時間19日の真夜中のゴングになった。初回、フューリーはコーナーに背を向けると、早速ウシクを挑発するように両手を広げて“変顔”を見せる場面も。観客を沸かせた。

 序盤は前に出るウシクに、下がりながらフューリーが対応する展開が多かったものの、徐々にフューリーが攻勢に出る。ボディーに有効打を放ち、6回には右アッパーでウシクの顔面をとらえると、手を後ろに回してノーガードの姿勢も見せた。

 ウシクも負けじと反撃。8回にフューリーに強打を浴びせて出血させると、9回には左フックをお見舞い。ふらついたところに容赦ない連打を浴びせ、ラウンド終了間際に遂にダウンを奪った。12ラウンドを戦い抜いても決着がつかず、両者は健闘を称え合った。接戦となったが、判定2-1でウシクが勝利を手にした。

 当初は2月に対戦予定だったが、フューリーの右目上の裂傷でこの日までずれ込んでいた。17日(同18日)のフェイスオフでは額と額を合わせて睨みあい、フューリーがウシクを突き飛ばすピリピリムードが漂っていた。

 試合前までの戦績はウシクがプロ通算21勝(14KO)無敗、フューリーが34勝(24KO)1分と、ともに無敗同士の対戦だった。ウシクは階級を超えた格付けランク「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」において、世界で最も権威ある米ボクシング専門誌「ザ・リング」では井上尚弥、テレンス・クロフォードに次いで3位。この試合によって順位変動があるかも注目されていた。

(THE ANSWER編集部)