〈タワマン刺殺〉「色恋営業は一切していません」「彼氏がいることも伝えていた」太客でもなんでもなかったストーカー男“わくちん”の暴走「見返りは求めないでね」と忠告するも自分からシャンパンタワーを希望

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東京・西新宿の自宅タワーマンションで元客だった51歳の男に待ち伏せされた末、腹や首などをナイフで刺されて短い生涯を閉じることになった、元ガールズバー経営者のA子さん(25)。逮捕された和久井学容疑者(51)はこれまでの調べで「(A子さんとの)結婚を前提に金を貸したが返ってこなかった」「お金を取り返すために自宅に行った」と供述している。

〈画像多数〉海やジャグジーで元夫のBさんと微笑むA子さんの“素”の写真と、和久井容疑者のストーカー行為に恐怖したA子さんが友人に送った「催涙スプレーとスタンガンを買った」とのLINE画像

だがA子さんの友人は「和久井はただの客で、A子はストーカー行為に怯えていた」「そもそもA子は今年の3月頃まで既婚者だった」と話した(♯5参照)。これに関してA子さんの元同僚で、元夫Bさんの友人でもあるDさんが取材に答えた。

A子さんは和久井容疑者に彼氏の存在を告げていた

集英社オンラインでは、今回の事件について過去5回にわたり詳報。#2では和久井容疑者の父親が取材に応じ、「(A子さんから)『本気で結婚したいなら車とかバイクを処分してお金にしてくれ』と言われ、お金を渡したあとに一方的に冷たくされた」と証言していた。

だが、18歳のころに名古屋のキャバクラ嬢としてデビューしたA子さんはその後に上京して銀座のキャバクラで働きだすと、同店でボーイとして勤務していた元夫のBさんと出会い、今からおよそ2年前に結婚。

そして経営者として2021年に上野の湯島エリアにガールズバーやキャバクラ「C」をオープンした。その後、同店を客として訪れるようになった和久井容疑者につきまとわれるようになり、知人女性に「ストーカー被害にあっていて怖い」と相談していたことが明らかになっている。

そんななかで、今回取材に応じたのはA子さんの元夫Bさんの友人のDさんだ。DさんはA子さんが経営する店舗で働いていたこともあり、和久井容疑者との面識もあるという。
Dさんは「とにかく真実を報道してほしい。これではあまりにもA子とBがやりきれない」と肩を落とし、これまでの事件の経緯を話してくれた。

「A子と和久井が知りあったのは今から6、7年前で、きっかけはTWICEというアイドルグループの『推し活』でした。SNSを通じてオフ会をやることになり5、6人で会ったそうですが、そのなかの一人が和久井だったと聞いています。

その日は、A子が欲しい家電製品をみんなで見に行ったそうで、会計を済ませて配送先(自宅)の住所を記入していると、後ろから和久井が覗こうとしていたそうなんです。そのときは他のメンバーに注意されたので未遂に終わったみたいなんですけど『あの頃から違和感はあった』とA子は話していました。

当時、A子は銀座のキャバクラで働いていて、そこのボーイと付き合っていることは和久井にも伝えていました。だからといって、和久井がその店に来ることはなく、あくまで当時は趣味の友達という範囲内での付き合いだったと聞いています」

2021年4月にA子さんは独立し、22歳という若さで上野の湯島エリアにガールズバーをオープン。和久井容疑者が客として訪れるようになったのは、ちょうどこの頃だったという。

「A子が集客のためにSNSで告知したところ、『オープンするなら行くよ~』と和久井から連絡がきたそうです。それから頻繁に店に来るようになり、店では『わくちん』の愛称で呼ばれていました。

その頃から和久井からの連絡はヒートアップしてきたそうで、閉店近い時間になると『今日、家まで送ろうか?』とLINEしてきたり、A子が出勤しない日も店を訪れて『アスカ(A子さんの源氏名)いる?』と聞いてきたり、『配達で店の前通ったよ~』としつこく連絡してくるようになったそうです」

「彼氏とはお別れしたんです」とウソをついてしまい…

店内では当時、A子さんの夫だったBさんもボーイとして働いていたが、その存在も気にせずに、和久井容疑者の振る舞いは徐々にエスカレートしていったという。 

「和久井がA子につきまとうようになったことについて、ネット上では『色恋営業をしていたからでは?』とか勝手な憶測が飛び交っていますが、これはまったくの事実無根です。

もともとA子は銀座のキャバクラ時代から『お客さんはどんだけカッコよくても無理。異性としては見れない』『お客さんに結婚を匂わせるとか、私にはできない』と話していました。実際、色恋営業や枕営業をしていたウワサも一切聞いたことはありません。

だから和久井から一方的に好意を寄せられるようになってからは、A子も『怖いんだけど……』とたびたび口にしていましたし、彼女のメンタル的にも営業を続けていくことが難しくなっていった。それで和久井を怒らせないように『従業員の素行不良により閉店しました』とか適当な理由をつけて、SNSでも告知せずにガールズバーの店を閉めたんです」

そうして4カ月の期間を空けて、ふたたび上野の湯島エリアにキャバクラ「C」をオープンしたA子さんだったが、ここでも和久井容疑者の存在に手を焼くことになったという。

「SNSで告知もせずに黙ってオープンしたことを知ると、和久井が激昂するかもしれないとのことで『オープンすることは隠すつもりはないけど、店に来てと言うつもりはない』と話していました。それとA子は、Bにも危害が加わるかもしれないという考えから、周囲には『彼氏とはお別れしたんです』とウソをついていましたね。

でも、これが逆効果だったみたいで、それを知った和久井は自分にもチャンスがあるかもとカン違いしたのか、『C』のオープン日にはお祝いの花を持ってきたりして……。もちろんA子になにかあったらすぐに駆けつけられるように、Bはいつも店の裏方のスタッフとして待機していました」

“結婚するためにバイクや車を売らせた”は「絶対にない」

そうしてキャバクラ「C」でも常連客となり、同時に「痛客」となった和久井容疑者は、ある日突然A子さんにカミングアウトしてきたという。

「和久井が『シャンパンタワーをやってみたい』と言うので、A子が『タワーはお金かかるけど大丈夫なの?』と話すと『実はバイクはもう売ったんだよね』と打ち明けてきたそうなんです。

たしかに以前から和久井は『一度バイク事故にあったから、もう(バイクは)やめて売ろうと思ってる』と口にしていたそうですが、この流れでクルマも売るとか言い出すもんですから、A子も『20年近く乗ってるんだし、そんな大事なモノは大切にしないと。売っちゃダメだよ』と止めたといいます。

それでも和久井は『お店に使いたいからさ……』ときかないので、A子も『私に使う必要はないんだから見返りは求めないでね。貯金とか自分のために貯めておいたほうがいいよ』とも言ったと聞きました。

だから報道では『結婚するためにバイクや車を売らせた』とか『開店資金としてお金を受け取った』とか言われてますけど、そうした事実は一切ないんですよ」

また当時、A子さんは和久井容疑者に売上を頼っていたわけではなく、お金に困っていたわけでもなかったという。

「そもそもA子は銀座のキャバクラ時代の“太客”が何人かいて、その人たちが『C』の収益を支えていたそうです。
しかも和久井がやりたいと言い出したシャンパンタワーに関しても、店の料金の『前払い金』として受け取ったのは、デポジット(預かり金)としての100万円のみ。さらにそのお金も、A子個人に渡したわけではなくお店に渡しただけと聞いています。ふだんの和久井は数万円程度しか(店で)使ってなかったそうですし……。

それと、どこかのメディアが『和久井が店内で一千万円の札束をA子にポンッと渡した』と報じていましたが、そんなことは一度もありません。A子は手持ちのお金で、あくまでセルフブランディングのひとつとして『ウチのお店はこんなに儲かってるんですよ』『華やかな店なんですよ』というアピールをするためにSNSに“見せ金”をあげただけなんです」

※「集英社オンライン」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班