25日の英国メディアは、スペイン王者のバルセロナが、チェルシーのMFフランク・ランパード獲得に本腰を入れはじめたと、一斉に報じた。

 ランパード移籍の根拠として各メディアが取り上げたのは、チェルシーとの契約延長交渉が難航している点だ。新加入のFWアンドリー・シェフチェンコとMFミヒャエル・バラックがチーム最高クラスの条件で契約したことを踏まえ、このイングランド代表MFは現状の週給9万ポンド(約2000万円)の大幅増額を要求。しかし、両者はいまだ合意に至っておらず、交渉は長期化の様相を呈している。そして、この状況に目をつけたバルセロナが、本格的な動きを見せはじめたというのだ。

 過去にもランパード獲得に興味を示してきたバルセロナ。特に、テクニカル・ディレクターのチキ・ベギリスタインは、ランパードの得点能力に惚れ込んでいるという。そこで、獲得にネックとなる高額移籍金の対策として、MFデコとのトレードを画策中であるというのだ。しかし、ポルト時代の指揮官であるジョゼ・モウリーニョの誘いを断って、2004年にバルセロナ入りしたこのポルトガル代表は、チェルシー移籍の可能性について、「そんな話は聞いたこともないし、僕は関係ない。バルセロナとの契約も残っているし、週末のゲームに集中するだけだ」と語っている。

 バルセロナ出身である婚約者の存在も移籍の根拠として語られるなど、ランパードのスペイン移籍はいまだ噂の域を出ない。しかし、スペイン王者への移籍が語られる以上、ワールドカップ以降不調に苦しんでいたランパードが、完全復活に近づきつつあることだけは確かなようだ。