日曜日(22日)のマンチェスター・ユナイテッド戦に敗れ、勝点差11をつけられたリバプール。この結果、優勝戦線から大きく後退し、指揮官のラファエル・ベニテスは早くも窮地に立たされている。

 試合ごとに選手を入れ替える「ローテーション・システム」が物議を呼ぶなど、ベニテスの選手起用はつねに批判の的となっている。さらに先日、MFスティーブン・ジェラードが、本職のセントラルMFではなく、右MFでのプレーを強いられるとして、指揮官の采配に不満を漏らしたと伝えられた。しかし、このスペイン人監督は、イングランド代表MFの起用法には、絶対の自信を持っているようだ。

「スティーブンは右MFでのプレーに満足しているよ。イングランド代表でも同じ役割を与えられているしね。昨シーズンは、このポジションで23得点を記録している。それに、何もウイングとしてプレーさせているわけではない。右サイドでボールを持ったら、中へ切り込むプレーが中心だし、モモ・シッソコとシャビ・アロンソが後方でバランスを取っている。チームにとって、この形がベストであることは、彼も理解しているよ。スティーブンは、このチームのキャプテンだ。チームメイトの模範となるべきだと話してある」

 さらに指揮官は、「私が監督に就任した頃は、“40年間で最悪のリバプール”と酷評された。しかし、これまでタイトルをいくつも勝ち取り、チームも確実に成長している。それも、チェルシーやマンUのような資金が与えられていない状況でね」と、自らに集中する批判に反論した。すでにチャンピオンズ・リーグやFAカップなどのタイトルをクラブにもたらしながら、正当な評価を与えられていないと語るベニテス。外国人監督として、イングランド屈指の名門を率いる難しさを痛感しているようだ。