ファビオ・カペッロ政権下のレアル・マドリーでベンチ生活が続くデイビッド・ベッカムは、『ザ・サン』紙の取材に対し、「マンチェスター・ユナイテッドが恋しい」と漏らした。

 先週末に行なわれたバルセロナ戦でもスタメンを外され、途中交代でわずか8分間の出場しか許されなかったベッカムは、月曜日のトレーニングには参加せず、古巣への郷愁を語った。不仲が伝えられていた恩師、アレックス・ファーガソンとの関係についても、次のように語っている。

「ファーガソン監督のことは、12歳の頃から知っている。もちろん、これまで1度や2度の問題はあった。でも、彼は僕の移籍を望んでいなかったと思う。彼が僕の成功を望まないなんてことはないと思うよ。いずれにしても、今の悪い流れを何とか断ち切りたいね」

 さらにベッカムは、レアルの結束力のなさにも不満を抱いている。

「チームに友達がいないわけじゃない。ロナウド、ロベルト・カルロス、ミチェル・サルガドといった選手とは仲がいい。でも、一緒に外出することは、ほとんどないね。15年間在籍したマンUでは、毎日チームメイトと一緒だったし、結果はどうあれ、試合でも結束していた。半月に1度は選手全員が参加する食事会を開いたし、監督やコーチが来ることもあった。でも、レアルの3年間で、そんな食事会はたった4回しか開かれていないんだ」

 不可解なケガを理由にトレーニングを欠席したベッカム。銀河系軍団の中でもトップスターであった元イングランド代表も、カペッロの監督就任で厳しい立場に追い込まれている。このままベンチ生活を強いられれば、契約が切れる今シーズン終了後にも、マドリッドを“脱出”する可能性は高い。「移籍金ゼロでマンU復帰」のシナリオ実現が現実味を帯びてきた。