セリエA第6節、インテル対カターニャの試合は2−1でインテル勝利に終わったが、子供へ悪影響を及ぼす醜い争いが繰り広げられていた事が判明した。優勝候補筆頭インテルはホームのミラノ・サンシーロでカターニャと対戦、緊迫した接戦はMFスタンコビッチの2得点でA昇格組を一蹴した。

だが、一瞬の出来事をTVカメラは逃さなかった。1−1で迎えた後半30分、カターニャDFアンドレア・ソッティル(32)のタイトなマークに苛立ちを募らせたインテルFWズラタン・イブラヒモビッチ(25)が問題行動を起こした。ソッティルの背後からイブラヒモビッチが唾を吐いたシーン、直後にソッティルがイブラヒモビッチに対して中指を突き立てたシーンが民放局“Italia 1”のカメラに押さえられていた。試合後ソッティルは報道陣に対して「幸いにも唾はかからなかったが、俺を馬鹿にしていた事は間違いない。あいつはまるで3歳児だよ。(後半途中出場の相手FW)クルスに『なんだアイツは!?』と聞いたら『あの通りだよ』という困った仕草をしてたが。カターニャに来たら覚えとけよ」と一気に捲くし立てた。だが当然、ソッティルの“中指を突き立てる”行為も問題であり、両者ともスポーツ裁判から処分が下される事は避けられない。

試合前日、インテル監督マンチーニはイブラヒモビッチを「得点だけでなくアシストもこなす。自分のプレイスタイルに似ている」と絶賛、メディアは一斉に“イブラヒモビッチ、マンチーニの後継者に”と報道していた。優勝大本命との過剰報道にイライラする中、単独首位に返り咲いたマンチーニ監督だが、太鼓判を押したイブラヒモビッチの愚行により気の休まる時もない。現役時代“天才王子”として子供達から絶大な人気を博したマンチーニ、子供に悪影響を与えるイブラヒモビッチ・・・。“後継者”の話は一夜にして消えた。