14日、レディングの本拠地マジェスキ・スタジアムに乗り込んだチェルシーをアクシデントが襲った。試合開始直後、MFスティーブン・ハントと衝突したGKペトル・ツェホが頭蓋骨を陥没骨折する重傷を負ったのだ。意識を失った守護神は、そのまま病院に搬送され、手術を受けた。さらに、ツェホに代わって出場した第2GKのカルロ・クディチーニも、ロスタイムに相手選手と接触して意識を失い、病院行き。試合終了まで、DFジョン・テリーがGKを務める異常事態となった。

 その後、クディチーニは14日夜に退院したが、ツェホの状況については、チェルシーが「手術は成功したが、状態を正確に判断するには早すぎる」と発表するなど、いまだ予断を許さない状況だ。

 さらに、チェルシーは一連のアクシデントについて、次のような声明を発表している。

「我々は、2人が負傷したプレーを、ビデオで再確認した。こちらの所見を添えて、イングランド・サッカー協会(FA)に報告を行なう予定だ」

 一方、レディングのスティーブ・コッペル監督は、「チェルシーの意見には賛成だ。FAが調査を行なうべきだろう。我々も、2人の負傷について、チェルシーの謝罪した。ただ、我がチームの選手に悪意はなかったと、私は信じている」と語っている。

 この試合を1−0の勝利で終えたチェルシーは、今週水曜日(18日)に控えたチャンピオンズ・リーグのバルセロナ戦を前に、GK2人を失う緊急事態に陥ってしまった。グループリーグ突破をかけた大一番では、新加入のポルトガル人GKエンリケ・イラリオがゴールマウスを守る公算が高い。チェルシーでいまだ出場機会を得ていない第3GKは、バルサの驚異的な攻撃力に耐えることが出来るのか。イングランド王者が窮地に立たされている。