「退店時に『ごちそうさま』」「食べ終わった皿を重ねる」はマナー？ SNS上で議論白熱「飲食店でのマナーだと思うこと」ランキング発表
SNS上でたびたび白熱した議論が巻き起こる「飲食店での振る舞い」。日頃、飲食店を利用する中で「これは飲食店でのマナーだ」と感じていることはありますか。リクルート（東京都千代田区）の外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が、「飲食店でのマナー」に関する調査を実施。その結果をランキング形式で発表しました。
トップは「米粒などを残さずきれいに食べる」
調査は2023年7月28日から同月29日、全国の20〜60代の男女を対象に、インターネットリサーチで実施。計1035人（男性517人、女性518人）の有効回答を得たものです。
まず、「あなたは飲食店での振る舞い（テーブルマナーではなく、店や店員に対しての気遣いなど）がいい方だと思うか」について聞いたところ、「よいと思う」が87.0％、「悪いと思う」が13.0％でした。「よいと思う」が各年代で80％を超えている中、唯一90％超だったのは「60代」（92.9％）となっています。
同社が挙げた18項目のうち、「飲食店で『した方がよいと思うこと』」を答える質問では、「した方がいいと思う」（「マナーだと思う」と「マナーだとは思わないが、行った方がよいと思う」の計）が最も高かったのが「米粒などを残さずきれいに食べる」（83.8％）でした。次いで、同率2位に「テーブルの上に荷物を置かない」と「店員に敬語を使う」（各81.6％）が続いています。2位までは80％を超えていたといい、同社は「多くの人が『飲食店でした方がよい』と考えているようです」とコメントしています。
また、「マナーだと思う」の割合が最も高かったのは「席で電話をしない」（51.0％）、「マナーだとは思わないが、行った方がよい」の割合が最も高かったのは「退店時に『ごちそうさま』を店員に言う」（47.8％）でした。
一方、比較的しなくてよいと思われているのは「退店時に『ごちそうさま』だけではなく、食事の感想も伝える」（31.1％）、「食べ終わったお皿を重ねる」（43.8％）、「食べ終わったらテーブルを拭く」（46.6％）がトップ3となっています。
さらに、「飲食店で『した方がよいと思うこと』」と同様の18項目について、「飲食店で（実際に）行っているかどうか」を尋ねると、「した方がよいと思う」の割合に対して、実際に行っている割合が特に低かったのは「店内や料理の写真を撮るときに店員に許可を取る」でした（−30.3ポイント）。した方がよいとは思うものの、省略してしまっている人が多いことがうかがえる結果となりました。
調査結果を受けて、「ホットペッパーグルメ外食総研」所長の有木真理さんは「他の方の迷惑になるような一部のマナーの悪い人は論外ですが、『食べ終わったらお皿は重ねた方がいいのか？』など、飲食店ではどんな行動がよいとされるか、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか」「何がよいかはお店によって変わります。最もよいのは、迷ったら店員さんにどうしたらよいか聞くこと。大事なことは『飲食店でよい振る舞いをしよう』と思い、お互い気持ちいい関係を築こうとする意思を持つことではないでしょうか」とコメントを寄せています。
