ホムセン座椅子もエントリー！キャンプこたつに合う「座椅子」を探せ！
これまでキャンプといえば、夏のファミリーの遊びでしたが、近年のキャンプブームでそのイメージも一転。1年を通してキャンプを楽しむ人も増え、さまざまなキャンプスタイルが生まれました。
そんなキャンプスタイルのひとつが“お座敷スタイル”。テントの中にシートを敷き、まるで自宅さながらに過ごすスタイルで、リラックス感が人気の理由。
中には冬シーズンにお座敷スタイルで“おこた”を作ってしまうキャンパーも。屋外にテントを張って、その中にわざわざこたつを作ってしまう、そのロマン。よくわかってしまうなぁ。
ということで、こたつキャンプをより快適にする座椅子を探してみました。
今回エントリーは3つ。右から、クレイジークリーク「ザチェア2.0」（6930円）、コールマン「コンパクトグランドチェア」（4950円）、ホームセンター（以下HC）で最安だった座椅子（3980円）。
「おいおい。これだけ世の中にキャンプ道具があるのに、たった3つかよ。しかもひとつはキャンプ道具ですらないじゃないか」
そんな声も聞こえてきそうですが、足がついていたり、単体で使用できないものだったりと、これが案外アウトドアのこたつで使えそうな座椅子ってそれほど多くないんですね。
収納性については、「ザチェア2.0」と「グランドチェア」が並びます。
「ザチェア2.0」は、2回ほど折りたたんでバックルで止めることで、コンパクトに。元々ハイキングのようなアクティビティのお供に連れていくチェアなので、重量も659gと軽量で、持ち運び楽チン。
「グラウンドチェア」は、フレームを折りたたんだらクルクル巻いて、専用ケースにいれるだけ。重量も1.4kgと、金属フレームを使用していることを考えれば十分軽量。サイズも小さいので、複数個準備しても積載楽々ですね。
HCの座椅子はご覧の通り、折りたたむことはいっさいできませんし、重量もちゃんと「あぁ、自宅用だよね、そうだよね」という感じ。ただ、フラットになるため、想像よりも積載の邪魔にならない絶妙な感じ。軽自動車でもソロキャンパーなら持っていけるぞ、これ。
さて、実際に座ってみましょう。
まず、「ザチェア2.0」から。座った感じ、これが案外悪くないどころか、とても良い。
▲ふむ、悪くない。むしろイイ
というのも、背もたれが背中にフィットするタイプの座椅子なので、身体の動きに合わせて動いてくれるんです。
なので、こたつでまったりし過ぎて「あー。テーブルの上のみかん取りたい。でも動きたくない」なんて時に、立ち上がらず、身をよじるだけで取れたりします。
ちなみに展開方法は、広げるだけ。背もたれは両サイドにあるバックルを引くだけで調節できます。この手軽さもいいですね。
お次は、「グランドチェア」。背もたれ部には、アルミフレームが採用されており、背面はクロス構造になっているため、かなりしっかりとした座り心地です。
▲しっかりお行儀よく座れる
体勢を崩して座るというよりも、姿勢良くしっかり座れるチェアなので、長時間座ることを主眼に入れた場合、一番良い選択肢かもしれません。
展開方法はこちらも簡単で、ケースから取り出して広げるだけ。フレームを差し込んだりする手間もなく、自立もするので、使い勝手もいいですね。
最後に、HCの座椅子。
▲あ〜たまらん。確実に寝る
座り心地は間違いないですね。3980円でこの座り心地なら何の文句もありませんし、背もたれが頭の下まであるので快適。完全に家。
しかもこれ、まさかの11段階のリクライニングなので、しっかり座りたい時からだらけたい時も対応可能ですし、フルフラットにすればマットの代わりにも。
積載できるのであれば、持っていって損はないかも。
＊ ＊ ＊
というわけで3つの座椅子を使ってみました。ふざけているようですが、真面目に取り組んでおります。
「いやいや、持っていけるならHCの座椅子が一番良いに決まってるだろ！」と、ここまで読まなくてもそうお思いの方も多いかと思います。まさに出オチ。
が、しかし、これが意外や意外。個人的なベストチョイスはクレイジークリーク「ザチェア2.0」でした。このチェアの「身体にフィットさせて座る」仕組みがこたつに座り続けるのになんとちょうどいいことか。
また、ごろ寝をしたくなった際は、横のバックルを外せばフラットに。背中にも座面にも薄めですがクッション材が入っているので、ちょっとしたマット代わりに。
そんなところで、冬のこたつキャンプにぴったりのチェア選びでした。もう少しこのカテゴリーのギアが増えても面白そうだけどなぁ。
＜取材・文／山口健壱 写真／逢坂聡＞
山口健壱（ヤマケン）｜1989年生まれ茨城県出身。脱サラし、日本全国をキャンプでめぐる旅ののち、千葉県のキャンプ場でスタッフを経験。メーカーの商品イラストや番組MCなどもつとめる。著書に「キャンプのあやしいルール真相解明〜根拠のない思い込みにサヨウナラ」（三才ブックス）
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