11日(水)、アルゼンチン代表との親善試合を行ったスペイン代表。この結果次第ではルイス・アラゴネス代表監督の解任騒動もさらにヒートアップするという状況の中、アラゴネス監督としては何としてでも勝利をとアルゼンチン戦に挑んだ。

この日、先発出場を果たしたイニエスタが2得点にからむ見事な働きを見せた。34分、アルゼンチンDFを引き付けたイニエスタがチャビにパス。これをチャビがゴールエリア外から豪快なミドルシュートで先制弾を叩き込んだ。その直後、35分にはビロスに同点とされたスペインだが、63分にPKを得て、これをビージャが落ち着いて決め2−1とリードを奪い、そのままタイムアップ。辛勝ながらもアルゼンチンを下した。

「選手らのプレーで勝利を得ることができてうれしい」と試合後にほっとした表情を見せたアラゴネス監督だが、自身の今後については、「それはわからない。わしが決めることではない」とコメントを残した。

アルゼンチン戦での勝利でアラゴネス監督のクビはとりあえずつながったと言える。しかし、ユーロ2008予選での状況が変わるわけではない。同日に行われたユーロ予選ではスウェーデン、デンマークが勝利を収めており、スペインのグループF組第5位に変動はない。スペインサッカー協会では、アラゴネス監督の後任として、マルチェロ・リッピ、ホセ・アントニオ・カマーチョ、ビセンテ・デル・ボスケ、ミゲル・アンヘル・ロティーナを次期代表監督としてリストアップしているようだ。果たして、この勝利がスペイン代表の浮上のきっかけとなるだろうか?