ユーロ08オーストリア・スイス共催大会予選が各地で行われた11日、グループリーグ「B」組イタリアは敵地でグルジアと対戦、1−3(アウェイ)勝利を収めた。1分1敗と出遅れたイタリアはこの日の勝利でウクライナ戦勝利に続く2連勝、勝ち点を「7」とした。

リッピからドナドーニに引き継がれたW杯王者イタリア。W杯優勝の余韻に浸るなか行われたクロアチアとの親善試合を0−2で落とした8月16日、国内にはドナドーニ新体制を疑う声が囁かれ始めた。ナポリでの予選第1戦を格下リトアニア相手に負けに等しい1−1引き分け、敵地パリでの第2戦を宿敵フランス相手に3−1惨敗を喫したイタリアは予選突破に黄信号が点り、就任間もなくドナドーニ解任説まで浮上。先日7日の第3戦、首都ローマでウクライナを2−0撃破したイタリアだが、国民の信頼回復までには至らなかった。

「ようやく落ち着いて練習に専念できる・・・」。試合後ドナドーニ監督は勝利の喜びよりも、重責を果たした安堵感を口にした。ウクライナ、グルジアとの連戦を控えたある日、「辞任も考えた」と悩める胸中を報道陣に告白した時同様、声を搾り出した。1勝1分の勝ち点「4」以上が要求された2連戦を2連勝、最高の結果で締め括ったドナドーニ監督は「次戦までには時間がある。ゆっくりと選手選考をする」と代表監督続行を宣言するかのように語った。

次戦は3月28日、ホームで「B」組首位フランスと対戦。“解任説”浮上の原因となったパリでの惨敗リベンジ、確固たる信頼を得る為に王者イタリアが“定位置奪取”を賭けフランスを迎え撃つ。