冷蔵庫を掃除する際のコツは?

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 冷蔵庫を使用していると、表面だけでなく裏側にもほこりがたまっていきます。年末の大掃除の際は、しっかりほこりを取り除きたいところです。

 ところで、冷蔵庫の裏側にたまったほこりを放置すると、どのようなデメリットがあるのでしょうか。冷蔵庫の表面を掃除する際は、どのような点に注意すべきなのでしょうか。掃除する際のコツや注意点について、パナソニック デザイン本部 コミュニケーションデザインセンター パブリックリレーションズチームの西牟田陸斗さんに聞きました。

発火、消費電力増加の恐れ

Q.冷蔵庫の裏側のほこりを放置すると、どのようなデメリットがあるのでしょうか。

西牟田さん「ほこりがたまると発火の原因になることがあるほか、放熱しにくくなり、消費電力が増加する原因にもなります。年に1回は、コンセントや冷蔵庫周囲の隙間など、見えない場所も掃除機などでしっかりお手入れをしてください。

電源プラグが掃除しにくい場所に冷蔵庫を設置すると、ほこりがたまりやすいです。また、冷蔵庫は、庫内を冷やすために、庫外に放熱する必要があります。

冷蔵庫の周囲に十分なスペースがないと放熱がしにくく、庫内の冷えが鈍くなったり、消費電力が増えたりするため、注意が必要です。放熱スペースを確保した上で設置し、定期的なお手入れをお願いできればと思います。必要なスペースの目安は次の通りです」

■3ドア以上の冷蔵庫
冷蔵庫上部5センチ以上、左右5ミリ以上のスペースが必要です。基本的に、背面部の放熱スペースは必要ありません。ただし、湿気が多く、壁の結露が気になるときなどは、壁から3センチ以上離してください。コンセントが背面側にある場合のほか、振動音や壁の変色、汚れなどが気になる場合も、壁から離して設置してください。

■2ドアの冷蔵庫
冷蔵庫上部30センチ以上、左右2センチ以上、背面7センチ以上のスペースが必要です。上にオーブンレンジなどを置く場合は、オーブンレンジなどの上部・背面からそれぞれ10センチ以上のスペースを確保してください。

■1ドアの冷蔵庫
冷蔵庫上部10センチ以上、左右2センチ以上、背面10センチ以上のスペースが必要です。

Q.冷蔵庫の表面を手入れする際の注意点について、教えてください。使ってはいけない清掃用品はありますか。

西牟田さん「冷蔵庫を掃除する際、水で湿らせた布は固く絞りましょう。水分が隙間に入ると、電子部品の故障の原因となります。隙間の汚れが落ちにくい場合は、柔らかいブラシなどでお手入れしてください。冷蔵庫を掃除する際は、中性以外の台所用洗剤や先端がとがった物などを使わないでください。使用してはいけない製品は次の通りです」

■掃除の際に使ってはいけない物
・中性以外の台所用洗剤、ガラス用洗剤、塩素系漂白剤
⇒プラスチックが割れる恐れ。

・たわし、研磨スポンジ

・みがき粉、粉せっけん

・ベンジン、シンナー、アルコール

・熱湯

Q.冷蔵庫の表面は、どのように掃除をすればよいのでしょうか。

西牟田さん「部位別に、次のように説明します」

■ドア表面
ぬるま湯で湿らせた柔らかい布で拭いてください。隙間の汚れが落ちにくいときは、柔らかいブラシなどを使ってお手入れをしましょう。また、冷蔵室のドアの回転支点部分の潤滑剤は拭き取らないでください。拭き取った場合は、販売店に相談してください。

(スチールドアの場合)
水拭き後は、から拭きをして水分をしっかり取ってください。水分や汚れが残っていると、さびの原因になります。

(ガラスドアの場合)
指紋や汚れ、吸盤の跡などが落ちにくいときは、中性の台所用洗剤を薄めて布に含ませ、拭いてください。その後、水拭き、から拭きをしましょう。

■ドア天面
ほこりを取り、ぬるま湯で湿らせた柔らかい布で拭いた後、から拭きをしてください。その際、金属の板部分は強く拭かないでください。変形する恐れがあります。

■ドアパッキン
ぬるま湯で湿らせた柔らかい布で拭いてから、から拭きをして水分を取ってください。ドアパッキンが汚れで傷むと、冷気漏れの原因となります。

■冷蔵庫の下の「脚カバー」
定期的に取り外し、ほこりなどを取ってください。