ゲットナビが産声を上げたのは1999年のこと(正式には1999年4月24日、独立して月刊化)。当初はビジネスマン向けファッションを中心としたモノ雑誌としてスタートしたが、四半世紀を経て、現在では「家電」「デジタル」「クルマ」などを中核としつつ、時計、文房具、食品、飲料、化粧品まで、ありとあらゆるモノの情報を扱い、読者の皆さまからご愛顧いただいている。ここでは25周年を記念し、時代を彩った名機の数々をプレイバック。

 

今回は、地上デジタル放送の開始(2003年〜)をはじめ、様々な製品やサービスがデジタル化。デジタルや家電の記事が激増した1999年から2009年までを紹介。

※こちらは「GetNavi」 2024年2・3月合併号に掲載された記事を再編集したものです

 

1999年11月号【PlayStation】

SCE
プレイステーション2
発売日◉2003年3月
当時実売価格◉3万9800円

 

21世紀の幕開けとともに華々しいデビューを飾った!

初代機のソフトと互換性を持ちながら、128ビットCPUによる豊かな描写力が話題となり、全世界で1億5500万台以上のヒットを記録。DVDメディアに採用したことで、DVDプレーヤーとしても活躍した。2003年にはHDDを搭載しテレビ録画が可能なDVDレコーダー「PSX」を発売。

 

【PLAY BACK!】ゲームだけでなくDVDも普及させた

「家庭用ゲーム機の最盛期とも言える時代を象徴する製品。家庭にゲーム機だけでなく、DVDも普及させました。ゲームの大型化もこの頃から顕著になり、今の流れにつながっています」(ジャーナリスト・西田宗千佳さん)

 

【2003年10月号】QuietComfort

BOSE
QuietComfort 2

発売日◉2003年(初号機2000年)
当時実売価格◉3万9800円

 

“ノイキャン”ブームに火をつけた名品

ボーズが2000年に発売したノイズキャンセリングヘッドホンの2号機。内蔵マイクで外音を拾い、その位相を逆にした音をヘッドホンから出力してノイズの低減を図る仕組みはそのままに、バッテリーを内蔵して登場した。

 

【PLAY BACK!】バッテリーを内蔵したら大ブレイク

「初代QuietComfortは、バッテリーが別体で少々不便でした。そのため2003年にバッテリー(単4形乾電池1本)を本体に内蔵したQuietComfort 2が登場し、大ヒットとなりました」(AVライター 野村ケンジさん)

 

【2002年1月号】iPod

Apple
iPod

発売日◉2001年11月17日
当時実売価格◉4万7800円

 

いまも語り継がれる名プレゼンで初おひろめ

2001年の「1000曲をポケットに!」というスティーブ・ジョブズのプレゼンが話題となった歴史的名品。当時の携帯デジタルオーディオプレーヤーは収録曲数が少なかったが、本製品は5GBのHDDを搭載し1000曲収録を実現した。発売2か月で全世界12万5000台販売を記録。

 

【PLAY BACK!】iPodやPS2でデジタルを満喫

「iPodからiPhoneにつながるこの10年は色々なアイテムがデジタル化していった時期。個人的にはiPodで音楽を聴き、プレイステーション2やWiiでゲームを楽しむ毎日を送っていました」(デジタル・家電ライター・コヤマタカヒロさん)

 

【2003年4月号】DIGA


パナソニック
ディーガ DMR-E50

発売日◉2003年(初号機2000年)
当時実売価格◉6万円前後

 

発表会場にサップが登場しDVD時代の幕開けをアピール

ブレイク中だった格闘家ボブ・サップと俳優の妻夫木聡をキャラクターに起用し話題に。□(ビデオ)から○(DVD)への世代移行をアピールし、HDD&DVD録画の時代がスタート。他社からも続々製品が発売された。

 

【PLAY BACK!】人気シリーズが続々とデビュー

「ディーガはビデオテープからディスク媒体への転換、ビエラは電子番組表(EPG)やインターネット利用サービス「Tナビ」など、テレビ・レコーダーのデジタル化の第一歩となりました」(テクニカルライター ・湯浅顕人さん)

 

【2003年11月号】VIERA

パナソニック
ビエラ TH-32LX20

発売日◉2003年10月1日
当時実売価格◉55万円前後

 

地上デジタル開始とともに薄型テレビが続々登場!

薄型テレビ時代の到来とともに誕生。37V型以上をプラズマ(PXシリーズ)、32V以下を液晶(LXシリーズ)とし、32V型液晶でも55万円と高嶺の花だった(最大の50V型プラズマ(PX20)は標準価格110万円!)。

 

【PLAY BACK!】薄型テレビ初期はプラズマがリード

「薄型テレビの幕開けである。まずプラズマがリードして、液晶が続いた。画質は当初は断然、プラズマが良かったが、液晶が急速に向上させ、ついにプラズマをノックアウトした」(デジタル・メディア評論家・麻倉怜士さん)

 

【2004年11月号】HEALSIO

シャープ
ウォータオーブン ヘルシオ AX-HC1

発売日◉2004年9月
当時実売価格◉12万6000円

 

“ヘルシー”と“減る塩”から命名されたウォーターオーブン

超高温の過熱水蒸気による調理を、家庭用として初めて取り入れたオーブン。300度の水蒸気で焼くことで、食材の余分な塩分や脂を抑え、“ヘルシー”に“おいしく”調理できるのが画期的だった。

 

【PLAY BACK!】“水で焼く”発想にみんなが驚いた

「“水で焼くウォーターオーブン”の謳い文句で登場したヘルシオは憧れの一台に。ななめドラムやフィルター自動掃除機能付きのエアコンなどが登場したこの時代は、白物家電の黄金期でした」(家電ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさん)

 

【2008年8月号】iPhone

Apple
iPhone 3G

発売日◉2008年7月
当時実売価格◉3万4560円(16GB)

 

2007年日本上陸!スマホ時代幕開けとなった

海外では2007年から発売されていたiPhone。通信方式の関係で日本上陸はこの「iPhone 3G」が初となった。タッチ操作やアプリでの機能拡張などの新機能を盛り込み、現在のスマホの基礎を構築。

 

【PLAY BACK!】1年遅れの発売で日本中が大騒ぎに

「初代機発表の1年後、iPhone 3Gが日本に上陸。発売前からどのキャリアが取り扱うのか注目され、結局ソフトバンクだけの販売に。7月11日の発売日は店頭に長蛇の列ができ話題になりました」(ITライター・村元正剛さん)

 

【2008年2月号】GT-R


日産
GT-R(R35型)

発売日◉2007年12月
当時実売価格◉777万円〜

 

“走り屋”垂涎のマシンが手の届く価格で復活!

“羊の皮をかぶった狼” の異名を持つ日産「スカイラインGT-R」の後継モデル。初代スカイラインGT-Rから数えて6代目に該当するが、本モデルはスカイラインシリーズではない。GT-Rとしては低めの価格設定もウケた。

 

【PLAY BACK!】伝説の一台が復活し、いまなお人気は続く

「日産GT-Rが復活。それは間違いなく世界最速クラスのスーパースポーツだった。しかもそのクルマが現在も進化を続けながら生産中で、奪い合いの大人気なのだから凄いじゃないか」(自動車評論家・清水草一さん)

 

コレが創刊号! メインビジュアルはあこがれのあの時計でした

1999年5月号(1999年3月24日発売)

創刊前に隔月発売でスタートし、好評につき1999年3月売り号より月刊に見事昇格。当初、「時計」「カバン」「靴」などビジネスマン向けのファッションアイテムを中心に特集が組まれていた。創刊号では“高級時計読者モニター募集”と題して、ロレックスをモニター提供するなどの企画も。

↑記念すべき創刊号の巻頭特集は「スーツに似合う時計が欲しい」。時計特集は現在でも本誌人気企画だが、誌面のテイストは時代を感じさせる

 

【歴代編集長思い出エピソード】

初代編集長 廣瀬有二

学習研究社入社後、本誌をはじめ「GET ON!」など数多くの人気雑誌を立ち上げる。現在、ワン・パブリッシング代表取締役。

 

iモード人気に牽引され本誌の売り上げもアップ

創刊当初はビジネスマン向けのファッション系モノ雑誌でしたが、同時期に「iモード」が始まり、徐々にデジタルへシフトしました。私は表紙を担当しており、ある月、当時急速に普及し始めたiモードを初めて表紙のメインビジュアルにしたところ、過去最高の実売を記録。強いテーマがある場合は、写真も文字も、素直に強く打ち出すのが最良、ということを裏付ける表紙になりました。

廣瀬が話題に挙げた「iモード」をドーンと大きく挙げた表紙(2000年6月号)。当時、携帯電話が広く普及し、ケータイ企画は大きくウケた