掃除の際は洗剤の取り扱いに注意

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 年末は大掃除で洗剤を使う機会が増えます。そんな中、洗剤を間違った方法で使うと、容器が破裂したり、有毒ガスが発生したりする恐れがあるとして、東京消防庁がX(旧ツイッター)の公式アカウントや公式サイトで注意を呼び掛けています。

洗剤を金属製の容器に移し替えないこと

 東京消防庁によると、洗剤をアルミ缶など金属製の容器に移し替えた場合、洗剤と容器が化学反応を起こし、容器が破裂したり、溶けたりすることがあるということです。実際に、アルミニウム製の飲料用容器にアルカリ性洗剤を入れたことでアルミ缶が破裂し、複数のけが人が出る事故が発生しています。主な事故の事例は次の通りです。

【事故事例】
・買い物でレジに並んでいたところ、隣の女性客が持っていた紙袋の中の洗剤入りのアルミ缶が破裂し、飛び散った洗剤が目に入り受傷した。

・駅の切符売り場付近に置かれたコーヒー缶(アルミニウム製)が破裂し、駅の利用者が受傷した。コーヒー缶にアルカリ性の強い洗剤を入れたことで、破裂したものと推定される。

 東京消防庁は「洗剤は性状などを考慮し、洗剤の変質や容器の腐食などがないよう、さまざまな安全策に基づき専用の容器に入れ販売されています」と説明。小分けや保管のために専用容器以外の容器に移し替えると事故を引き起こすことがあるとして、絶対に行わないよう注意を呼び掛けています。

 また、塩素系洗剤と酸性洗剤を一緒に使うと、有毒なガスが発生することがあるということです。種類の違う洗剤を一緒に使わないように注意するとともに、違う洗剤が混ざらないよう、前に使用した洗剤をしっかりと水やお湯などで流すよう、アドバイスしています。

 その上で、洗剤の使用前は、容器に書かれている注意事項を確認するよう、求めています。