山本由伸【写真:Getty Images】

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米メディアがヤンキース目線で分析

 米大リーグのドジャースは大谷翔平投手に続き、オリックスからポスティングシステムを利用してMLB移籍を目指している山本由伸投手が契約に合意したと複数の米メディアが報じている。契約額は投手史上最高12年総額3億2500万ドル(約465億円)とされる中、米メディアは獲得を逃したヤンキースに関する記事を展開。「今後3年以内に移籍が予想される」という2人のNPB大物選手を高く評価し、ヤンキースにフィットする可能性について触れている。

 大谷の7億ドル(約1014億円)契約だけでなく、山本まで巨額契約で獲得したドジャースに注目が集まっているMLBの移籍市場。一方では、有力候補とまで言われながら最後に“振られた”形となったヤンキースについては、ファンからの落胆の声が広がったように、全米を揺るがす出来事となった。

 米スポーツメディア「クラッチポインツ」は「ヤンキースのヤマモト追求の失敗から学んだ5つのこと」との見出しで特集記事を公開。最初の項目として「ロサンゼルスは日本のフリーエージェントにとって最高の目的地なのか?」と題し、「オオタニやヤマモトとの契約に失敗したヤンキースが抱える大きな懸念の一つは、日本から来たスター選手たちのフリーエージェントの行き先としての地位である」とヤンキース目線で分析した。

 記事内では「今後3年以内にNPBから移籍すると予想される注目選手は投手のロウキ・ササキとスラッガーのムネタカ・ムラカミの2人である」とし、ロッテの佐々木朗希投手とヤクルトの村上宗隆内野手の2人をピックアップし、こう評価した。

「ササキは間違いなくヤマモトや、もしかするとオオタニより優れた素質があり、安定して時速162マイル以上に達する速球と、完敗させるオフスピードピッチを持っている。ムラカミはNPBのシーズン本塁打記録の56本を打ち立てた左利きのスラッガーで、国際試合のWBCでもそのパワーを見せつけた」

 さらに佐々木については「ヤンキースのローテーションに完璧にフィットし、ゲリット・コールに次ぐナンバー2として滑り込み、コールが歳をとって落ちていく中、エースの役割を引き継ぐ準備をすることができる」とヤンキースの次期エースとなり得る存在と強調。村上についても「ヤンキースタジアムの右フィールドの短いポーチを活用できる、ニューヨークのスラッガーになる可能性がある」と球場にマッチした長距離砲という見方を示している。

 特集では他に「日本のスターが率いるスーパーチームがロサンゼルスに結成されるのか?」との項目で、西海岸に日本人の有力選手が揃う状況を分析。「ヤンキースは明るい光の下で投げることができる投手を必要としている」との項目もあり、東海岸のヤンキースの現状にも言及している。

(THE ANSWER編集部)