皮膚の下に埋め込むチップ。例えば、決済用のチップを手に埋め込めば、機械に手をかざすだけで、決済が済みます。そんなチップを体内に52個も埋め込んだ女性が、ギネス世界記録に認定されました。記録のタイトルは「技術的インプラントを最も多く埋め込んだ女性」。まさにサイボーグです。

↑テクノロジーで人間を超えた…?(画像提供/Guinness World Records)

 

カナダ生まれで、現在は米カリフォルニアに暮らすアナスタシア・シンさん(48歳)。彼女は自身の身体に合計52個ものチップを埋め込みました。全チップの機能のリストを作り、チップが埋め込まれていることをレントゲン写真で証明。先日、ギネスに認定されたのです。

 

シンさんが埋め込んだ52個のチップには、例えば次のようなものがあります。

 

・玄関の鍵を開けるためのチップ
・PCの電源を入れるチップ
・登録先に電話するチップ
・金属製の物質を見つけ出すチップ

 

52個のチップのうち半分以上はマイクロチップですが、最も大きなものでは幅6.35cm、厚さ1.27cmのものもあるとか。

 

シンさんがチップに目覚めたのは、娘から「コンピューターのロックを解除するのに、マイクロチップを埋め込められる?」と、尋ねられたことがきっかけでした。「それなら、安全性を確認するために、私がやったほうがいい」と、自身の身体に埋め込むことにしたのです。それ以来、チップでさまざまなことができる生活にすっかり魅了されていったようです。

 

ただ、これだけの数のチップを埋め込んでいることで、デメリットも生まれているそうです。それは、MRI検査を受けられず、埋め込んだチップにはメンテナンスが必要だということ。「病気にかかってMRI検査が必要になったら、チップを全て取り除く」と、シンさんは話しています。

 

ちなみに、磁気を帯びたチップのおかけで、シンさんは左手に“第六感”を持つようになりました。例えば、壁の後ろにある電線を見つけて、変圧器などで電流が流れているかどうかを感じることができるそう。そんな意味では、サイボーグになったら気を感じやすくなるのかもしれません。

 

【主な参考記事】

Mirror. Woman named ‘world’s ultimate cyborg’ after having 52 metal chips implanted into body. November 9 2023

Guinness World Records. Woman inserts technological implants into her body to become human cyborg. November 8 2023